去年、うちのブログを経由してアマゾンで購入していただいた本の売上ランキングを掲載します。
1位 人の心を動かす文章術
一番売れたのがこの本で、56冊でした。ブログブームのせいもあって、もっと文章が上手くなりたいというニーズが強いのでしょうね。ブログをつけてない人は何でもいいから、毎日つけていると、文章力、分析力が上がります。これは確か。
(紹介エントリー:もっと文章力を)
2位 ブルー・オーシャン戦略 競争のない世界を創造する
2005年はゲーム市場に大きな変化が起こった年でした。その変化の正体を知りたい、分析したいというニーズは大変大きいようです。この本を読む上では、実際に自分の戦略キャンバスを描いてみることが重要です。そういう能動的な使い方をしないと、なんだか当たり前のことを言っているようにしか思えないでしょう。自分の会社、自分のプロジェクト、自分のキャリア戦略における戦略キャンバスをぜひ描いてみてください。
(紹介エントリー:ゲーム業界人の間に広がる「ブルーオーシャン戦略」)
3位 下流社会 新たな階層集団の出現
「中流→上流と下流」という市場の変化について。2005年は変化が誰の目にも明らかになった年でした。リサーチの範囲が首都圏に限定されているなど、多少データの偏りはあるものの、ゼロ年代のマーケットを理解する上で1つの材料を提示してくれていると思います。
(紹介エントリー:ゲーム市場における「上流マーケティング」と「下流マーケティング」)
4位 わたしたちの田村くん
2005年の萌えの中心は「ツンデレ」でした。次は「素直クール」の時代だという話もありますが、実際どうなんでしょうか? ちなみに先日紹介した「ヤンデレ」は局所事象変異であって、萌えの主流にはならないと思います、ええ。虚ろな目をした女の子が好きだなんていうのは、人としてどうかと思いますがね、ええ。でもいいんです、人外で。しかし『ひぐらし』も微妙に、微妙にですが、ヤンデレ風味があると思いませんかね?
(紹介エントリー:脱稿っ! そして解禁っ!!)
5位 イノベーションのジレンマ―技術革新が巨大企業を滅ぼすとき
日本市場でのDSの急激な普及、北米市場でのゲームボーイアドバンスの圧倒的な売上。もはやプロセッサ性能で競争する時代ではなくなりつつある、という実感を多くの人が抱いたことでしょう。また続編ソフトの売上の低下、コアゲーマー向けソフトの売上の低下など、ゲーム業界のイノベーションのジレンマが顕在化してきました。
(紹介エントリー:ゲーム業界に広がる新潮流)
6位 AQUA 1 (1)
「ARIA the ANIMATION」は好評のため、第2期放映が決定したようです。ボクは「ヤンデレ」とか言ってるくせに、一方でヒーリングコミックが大好きなのです。風景で見せる漫画やアニメはあれども、ゲームはまだありませんねえ。まぁ『ゼルダの伝説 時のオカリナ』や『ドラゴンクエスト8』の箱庭性という例はあるわけですが。
(紹介エントリー:どこまでも「萌え」の無い世界)
7位 AQUA 2 (2)
天野こずえは本当にうまくなりましたよね。『AQUA』で自分のスタイルを確立した感があります。作家が成長するというのは、単純に技術が上がるのが1つ、そして自分自身のスタイルを発見するのが1つ。ある作家のファンになる、ある作家の作品を追いかける時にうれしいのは、作家が自分自身を掴んだ瞬間に立ち会うことでしょう。
(紹介エントリー:どこまでも「萌え」の無い世界)
8位 ARIA 1 (1)
(紹介エントリー:どこまでも「萌え」の無い世界)
9位 砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない
最悪の読後感を与えてくれる小説です。つまらない日常、退屈な毎日に確実に毒を与えてくれる一冊。表紙に騙されてはいけませんよ。
2005年のライトノベル界の話題といえば、1)アニメ化企画続々と立ち上がる、2)日日日(あきら)デビュー、3)ダブル桜(桜庭一樹と桜坂洋)台頭の3つが大きい。日日日は若さの割におそろしく上手なんですが、一方で上遠野浩平や乙一、西尾維新が出てきた時のような新しい何かを感じさせてくれません。数年後には「ただの多作な作家」になってしまうんじゃないかという不安も。腰を据えた作品を1つ書いてほしい。ダブル桜は順当に芸幅を広げている感じ。
(紹介エントリー:どこまでも「萌え」の無い世界)
10位 猫泥棒と木曜日のキッチン
『半分の月がのぼる空』がアニメ化され、いよいよ今月から放映されるわけですが、一方で脱・萌えがますます顕著になった作家がこの橋本紡です。電撃のハードカバー戦略は微妙な結果に終わったようですが、ユーザー層を拡大するのはなかなか大変ですね。『毛布おばけと金曜日の階段』→『猫泥棒と木曜日のキッチン』ときて、曜日シリーズは書くたびに上手くなっているので、作品が続くことを期待したいですね。
(紹介エントリー:どこまでも「萌え」の無い世界)