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このサイトは、ゲーム開発、およびゲーム周辺の周辺技術や動向について日々考察し、毒舌的に物を書き続けることを通して、「ゲームの未来形」という大テーマに対して、何か考えを深められるといいなあ・・・・・・というサイトです。

2005年12月21日

人を選ぶ小説『ROOM No.1301』

年末年始といえば本を読むのにいい時期なので、良書を紹介するにはタイミングが良い。
わけですが、今回は別に役に立つ本を紹介するつもりは無いので、そういうのが必要な方は過去のエントリーを参考にしてください。
    ●ゲーム業界人の間に広がる「ブルーオーシャン戦略」
    ●ゲーム市場における「上流マーケティング」と「下流マーケティング」

さて、いつもは割と売れている本、話題の本を紹介しているのですが、今回取り上げる小説は「売れ筋のラノベ」では全然無いし、読んだからといって「萌えの最前線」とか「ラノベの最先端」を押さえられるわけでも無いのです。

純粋に面白いから掲載するのですが、まあただその「面白い」といっても、たぶんすごく人を選ぶんじゃないか、という気がします。ある意味、桜庭一樹 『砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない』よりも人を選ぶでしょう。『砂糖菓子』は好き嫌いは分かれそうですが、誰が読んでも衝撃作でしょうし、誰が読んでも後味が悪いことが保証されているので、薦めやすい。

どんな本であれ、人それぞれ違う感想を抱くものです。とはいえ、多少の差はあったとしても、誰が読んでも、ある程度の範囲内で、同じような感想になると予想できるからこそ、他人に本を薦められるのもまた事実です。自分が読んで悲しくて泣けた小説を他人に薦める時、相手がげらげら笑い転げて読むと予想している人はいないでしょう。「保証」とまではいかないにしても、本好きが他人に本を薦める時には、何かしら「根拠」というか「自信?」のような物があると思うのです。気持ちの問題として。

そういう意味では、このシリーズほど、他人に薦めにくい本は無いのです。引っかからない人には本当に引っかからないと思うんですよね。人によっては何が面白いかさっぱりわからないでしょうし、全然つまらないでしょうし、どう読んだらいいかもわからないでしょう。

だから、まあせめて言えることは、たぶんボクと「小説感性」が近い人は楽しめると思うけど、近くない人は楽しめるかもしれないけど、楽しめないかもしれない。その場合の確率はよくわからない。ということ。でも楽しめたからといって、ボクと「小説感性」が近いかどうかはわからない。
まぁしかしボクは3回ぐらい読み返してるんですけどね。

ボクがこのシリーズに手を出したのは今年の春頃。きっかけになった書評にリンクして締めたいと思います。
Sometihng Orange過去ログ 新井輝「ROOMNO.1301(5) −妹さんはヒロイック?−」

Posted by amanoudume at 2005年12月21日 00:02 個別リンク
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