週間ソフト販売(5月31〜6月6日)を
見てふと考えたこと。
「GTA: Vice
City」が好調ですね。このペースなら40万弱までは確実。その上も視野に入っているでしょう。日本市場においてしっかりと地歩を固めつつあります。ス
テレオタイプな意見として、日本のユーザーは保守的で、欧米のゲームには拒絶反応を示す、というものがあります。しかし現実はどうなのか? 現実は今、ボ
クたちの目の前に存在します。
まぁ世の中には「GTAは例外」という声もあるようですが、そういう理解はきわめて浅い。日本市場は着実に変わりつつあり、面白い物は面白いと認めていま
す。要は、面白くもないし、魅力もたいしてないのに、労力をかけて「良くできたソフト」とやらを作っている時代遅れのカビた開発者が言い訳しているだけで
しょう。毒舌系のゲームサイトの方々がよく口にされるとおり、まさに「負け犬は去れ!」ですよ。
たとえば「ピクミン2」については、こんな書き込みが某所にありました。
> 時々「2は少しヌルイねぇ」っていう話題が出るけど
> そのヌルイがツマラナイに直結していないのがすごい気がする
>
> 初心者にも普通にクリアできる程度の難易度で
> 上級者も「ヌルイ」といいつつまんざらでもなく楽しめる
> 初心者ばかり意識してゲームとしてつまらなかったり
> 上級者ばかり意識して間口が異様に狭いゲームはいくらでもあるけどね
こちらのレビューに
よれば、「ピクミン2」にはRPG的なゆるさが入っているようです。敵をコツコツ倒して借金を返せるし、スプレーをたくさん作ってゴリ押しすることもでき
ます。そういうゴリ押し可能な作りを美しくない、とか、謎や仕かけが無意味になると感じるゲーム開発者もいるかもしれません。
でも、例えばRPGをして、「なんだよー、レベル99まで上げたら、ボスキャラの弱点を探ったりする楽しさが無くなるじゃないか。戦闘の戦略性もまるでな
いよ。レベルアップなんて要らないよ」などという人、いるでしょうか? 日本において、アドベンチャーゲーム→RPGと移行した理由がここにあるんです
よ。アドベンチャーゲームは「行き詰まる」「行き詰まったらやることがなくなる」という問題を解決できませんでした。そのために、RPGという、よりゆる
い方向へ進んでいきました。
ゆるくしたらRPGは、物語系ゲームは崩壊したんでしょうか? しませんでしたよ。ゆるく作ることをヒステリックにおそれる必要はないんです。「無双」
「GTA」「塊魂」「ピクミン2」、こういったタイトルはいずれも成功をおさめているじゃないですか。おかしな妄念にとりつかれてゲームを作る必要はない
んです。
難易度についての妄念に囚われているか、自由な発想で作れるか。それが新時代のゲーム開発者とそうでない開発者を分けることになるのでしょう。
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同じような話は過去にもかいてきました。
「定価分の満足」
> しかしまぁ、「顧客満足度」っていう指標はあまりにもありきたりすぎて、
> ネットを見ても、「わかってる」とか「よくいうよね」とか、サラっと流しちゃう人が
> 意外と多いような気がしてます。でもわかってる人が本当に多いんだったら、
> 今ゲームはこんなことになってねえよ。もうちょっと真面目に売れなかった
> 理由、不評だった理由を考え直せ、ってことですね。もちろん、宣伝や
> 話題性って要素は大きいですよ。
チェック・ゲームズその3
> 遊ぶ側はもっと「ゆるさ」を求めているんでしょう。「無双」「GTA」を始め、
> 近年ヒットしたゲームはいずれも、「ゆるさ」がありました。売上を大きく
> 落としている続編タイトルは、まぁそれぞれの完成度も要因でしょうが、
> 「ゆるさ」がないんだと思います。
「ゲーム市場(ユーザー)を把握しているEA」
> EAは今のユーザーが最後までゲームを遊ばないということをよく理解している。
> だからEAのゲームはしばしば、最初が一番面白いといわれる構成を取る。
> この単純な事実を開発者はよく忘れがちだ。実際に自分がゲームを遊んだ時の
> ことを考えればわかるはずなのだ。みなさん、最後まで遊んだゲームが何本ある?
> けれども作っている時には案外、忘れてしまう。開発者はおいしい物を後半に
> 残しているのだが、前半でユーザーのほとんどがやめてしまっている、という不幸な
> ケースは案外多いのである。はたから見ればこっけいかもしれないが、作っている
> 側は真剣なのだ。