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このサイトは、ゲーム開発、およびゲーム周辺の周辺技術や動向について日々考察し、毒舌的に物を書き続けることを通して、「ゲームの未来形」という大テーマに対して、何か考えを深められるといいなあ・・・・・・というサイトです。

2006年04月15日

メディアの論調が変わってきた

最近ゲームやってないなあ、ほんと。
という話もそろそろネタと化してきたというか、まぁどうせ仕事ではさわっているわけですし。
そんなことを書いている間に、低迷し続けていた国内市場がいよいよ復調。

ファミ通.com 「浜村弘一氏セミナー、"ゲーム産業の現状と展望"詳細リポート!」
携帯ゲーム機市場の大幅な伸長によって、前年比14.7%増の5717億円に回復。3年ぶりに5000億円台に浮上しました。とはいえ、ライトユーザーブームの恩恵は今のところ任天堂に集中していて、本数売上が約1572万本。2位のスクウェアエニックスでも約657万本でした。大多数のソフトメーカーにとっての目下のテーマは、市場の変化に急いで追随することでしょう。例えば、ナムコは右脳の達人シリーズを2月に1本、5月に1本と、続けざまに投入しようとしています。

誰の目にも明らかな現実と、メディアの論調の変化

DSの勢いに引っ張られて、メディアの論調も変化が見られるようになってきました。
これまでうちのブログで何度も書いてきたように、プロセッサ性能至上主義の時代は終わりつつあります(参考:携帯ゲーム機戦争は終わった)。

性能よりもインターフェースやコミュニケーション性能を重視したDSの大成功、そして性能と機能を追及しすぎたPS3の発売延期。いち早く高性能でスタートしたXBOX360の初代を下回る売上。こうした事例を目の当たりにして、プロセッサ性能至上主義の崩壊が多くの人たちの共通認識になったのですね。

1.読売オンライン:高性能よりも易しい操作好評…ゲーム機商戦は転換期

 超高性能が売り物のマイクロソフト(MS)の「Xbox360」や、ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)の「プレイステーション」シリーズは販売が伸び悩む一方、性能面は抑えた任天堂の携帯ゲーム機「ニンテンドーDS」が、ヒット作ソフトに恵まれて好調な売れ行きだ。

 MSは6日に「Xbox360」のてこ入れ策を発表して巻き返しを図るが、高性能化こそが市場を拡大するというこれまでのゲーム機の“常識”は転換点にあるようだ。

2.日経ビジネスも久多良木氏の路線へ疑問を投げかけています。

★中鉢社長の元で改革を進めてるが、
中鉢改革前のソニーがSCE。
クタにPS3の開発状況を聞くとうるさいと怒鳴られる。

ソニー本体も実績があるだけに、クタにはあまり口出し出来ないようだ。
CELLは360より熱くなり、熱対策が大変。ソフトが書きにくい欠点。
今の所、外販の目処立たず。
サードは30万本売らないと黒字化出きず、
ソフト開発はするが、PS3と心中する気は無い。今の所タイトル不明。
PS3向けのソフト開発が出来るのが日本で5社。
海外入れても7から8社。
5000億投資済みだが、半導体部門の4−12月は308億の営業赤字。

3.大前研一のIT時評―PS3発売延期の真相

PS3がなぜこんな大事になってしまったのかというと、一言で言えば設計ミスだからです。
 スーパーコンピューターにも使われないような超高性能なチップとブルーレイ・ディスクという、いずれも未実証の技術を積んだことが原因です。たしかに、技術的には高水準ですが、果たしてゲームにそれほどの技術が必要なのか、ということです。あまりにも高度なものを設計しすぎて、結局世の中に出しにくくなってしまった感じですね。

4.浜村通信氏は、実際に開発に入っているPS3タイトルが少ないと指摘。レボリューションへの支持が高まっていると発言。

なお、ソフトに関しては「実際に開発に入っているタイトルは少ないようだ」(同)という。レボリューション(コードネーム)は、「もともとクリエイターには人気があったが、経営者には不人気だった。ところが、ニンテンドーDSのヒットで経営者にも人気が出てきた」(浜村)とのこと。

5.IT PLUS 「ゲームが開発できない」PS3の本当の問題

ゲーム開発の基本環境の整備が遅れている。そもそもプログラムを開発する上で必要なPS3用のコンパイラが最近まで提供されてこなかったのだ。コンパイラとは、プログラマが記述したプログラムをコンピュータが理解可能なものへと変換してくれるソフトである。昨年7月にSCEがコンパイラの専用企業、英SNシステムズを買収して開発し、対応しようとして来たが、リリースは遅れに遅れていた。遅れの原因は、PS3自身のハードウェアが持つあまりの複雑さにある。

Posted by amanoudume at 2006年04月15日 01:50 個別リンク
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コメント

正直なところPS3はあと3年ぐらい待ったほうがいいんじゃないでしょうか?
なんか速いのが一番とばかりにF1カーを市場に投入したものの、
高いわ乗りこなせないわ街中走れないわで結局地味にワゴンを売ってた任天堂が売れちゃったみたいな展開になる気がします。

大前研一の文書の引用は余計ですね.

彼のテキストはあまりにも香ばしすぎる.

メディアは基本的に強者追随ですからね〜
SCEについてここ最近ネガティブな記事が増えてきたという事は、
SCEの天下が危うい…という空気をマスコミが察知し始めたという事ですかね?

量的な拡大路線がこれで終わりとは私には思えませんね。
現在intelの最新配線プロセスは65nmですが、もう来年には45nmに移行すると言われてい
るわけで、現状使われている90nmSOI(PS3の生産にも使われる)は十分枯れた技術と言える
と思います。
要はムーアの法則をどこまで信じるか、ということになると思います。
正直、性能的に見るとPS2と大差が無いレボって今のインフラを捨てて移行する価値が
本当にあるのか疑問です。
海外ですっぱ抜かれた性能は確か
IBM "Broadway" CPU 729MHz (GC 485MHz, Xbox 733MHz, Xbox360 3.2GHz, PS3 3.2GHz)
ATI "Hollywood" GPU 243MHz (GC 162MHz, Xbox 233MHz. Xbox360 500MHz, PS3 550MHz)
"1T-SRAM" Main RAM 88MB (GC 40MB, Xbox 64MB, Xbox360 512MB, PS3 512MB)

この程度だったと思います。あんまりGCと変わらない訳で。
幾らゲームは性能でおもしろさが決まるわけではないと言っても、ファンレスのCPUです
ら1GHzを越えてる時代に物には限度という物があると思います。
又ソニー陣営が手の内を明かしたにもかかわらず未だに沈黙を守っているのもどうかと
思いますね。
性能で勝負しないのであれば、別の道を模索するしか無いわけですが、任天堂本体は
ともかく、今の日本のゲーム業界にそう言うブルーオーシャンを開拓できるだけの力が
あるとは残念ながら思えません。
任天堂は類型を作って後に続くゲームのジャンルを開拓するのが比較的得意なメーカー
(日本では数少ないいわゆる発想で勝負する天才型のメーカー)ですが最近出すゲームが
作り込みでヒットを飛ばす秀才型のゲームが増えているのも気にかかる所です。

私的には360かPS3の方に夢を感じますね。今のところ発表されている、向いてる方向がセ
ガやPCエンジンの後方互換性というのもちぐはぐな気がします。一体どの世代に向けて売
りたいのでしょうか?

ま、何にせよ何千億も使った経済戦争の行方は今から楽しみです。

>Dさん
> 私的には360かPS3の方に夢を感じますね。

そういう人はそういう路線を歩めばいいし、そうでない人はそうでない路線を
歩めばいいと思いますね。

どちらの路線も両立すると思いますよ。どちらが多数派かは知りませんが。
ボクにいわせれば、重いゲームというのはインタラクティブな世界での「映画」
のようになっていくのでしょうし、軽いゲームというのはインタラクティブな世界の
「本」のようになっていくのでしょう。「映画」路線は継続するでしょう。しかし
「映画」至上主義という無意味な信仰はすでに崩壊しつつあります。

幅が広がるということであって、「本」と「映画」でどちらが優れているかと論じる
のは無意味ですね。無意味な「至上主義」が崩壊するのは良いことです。

とはいえ、これまでゲームの世界はあまり「本」のような物が育ってこなかった
ので、相対的にいえば、「映画」派が行き詰っていき、「本」派が元気になっていく
ように見えるでしょうね。それは自然なことだと思います。


>今の日本のゲーム業界にそう言うブルーオーシャンを開拓できるだけの力が
>あるとは残念ながら思えません。

それなら日本のゲーム業界は欧米に押されて、たぶん衰退していくでしょうね。
THE ENDは近いでしょう。

俺にとっては本と映画というよりPCゲームとビデオゲームだね!!

パソコンでゲームとしていたゲーマーを取り込もうとしているPS3とビデオゲームの手軽さを継続させようとするレボの2つの市場の競争!!どちらが多くの客を取るか、面白そうだ!!

テレビゲームを路線の任天堂が勝ちそうに思うが、ブランド力とマーケティングに強いソニーが力ずくで勝ってしまう??日本ではDSが勝者ということも十分考えられる!!

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