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このサイトは、ゲーム開発、およびゲーム周辺の周辺技術や動向について日々考察し、毒舌的に物を書き続けることを通して、「ゲームの未来形」という大テーマに対して、何か考えを深められるといいなあ・・・・・・というサイトです。

2004年03月29日

ドラクエ后圧倒的な売上

ドラクエ5がファミ通月曜速報で、93万本!! 
過去のリメイク作品を凌駕する圧倒的な売上を達成しましたね。新作ソフトが売れず、ファミコンミニを始めとする「思い出商品」が売れている状況とはいえ、
この数字はそれだけで片づけられません。思い出効果もさることながら、なんといっても、ドラクエ5の圧倒的なクオリティによるものでしょうね!

ユーザーのツボをつく演出が光る

最大の勝因はやはりグラフィックの向上による新鮮感でしょうね。すでに「年度末商戦感想のはずが……」
のべたとおり、素材の使い回しに思える、2Dのショボいリメイクなんてだれも望んではいません。派手な演出はいらないし、最先端のグラフィックスでなくて
もかまわないでしょうが、王者のゲームにふさわしい装いはやはり不可欠。まさに、ファンの願望を具現化した最高のリメイクをなしとげてくれました!
とくに戦闘シーンはすばらしい。非常にキャッチーな仕上がり。モンスターの動きがすばらしすぎます。やられモーションは、普通に倒した時と「かいしんのい
ちげき」で倒した時の2種類用意されています。まいった。そうそう、やっぱりさー、思いきり吹っ飛んでほしいよねえ。倒れる時にαで消えていくわけです
が、これも気持ちいいですね。強化された演出がいずれもうざくないレベルに抑えられているのがお見事。
制作者の押しつけがましいビジュアルが蔓延する中、あくまでユーザー本位の演出が光ります。「ここをこうしたら見栄えがよくなるのになあ」ではなく、「こ
こでこうなったらユーザーはもっとうれしくなるよね」というツボをついたビジュアルの向上。これこそ、本来、インタラクティブなグラフィックのあるべき姿
ですね。ドラクエというタイトルは、常に多くのことを教えてくれます。
昨今、国内でゲームの売上が落ちています。それで当然、色々な人たちから愚痴がもれてきます。やれ、日本市場は健全でない、とかなんとか。売れないのは
ユーザーが保守的? おいおい……市場やユーザーに文句をいうまえに、やることはないのかよ? 
グラフィックだけはご立派で、ユーザーからそっぽを向かれた数多あるソフトたち(1つ1つを取りあげるつもりはありませんが)。それらのソフトにいったい
何が足りなかったのか、非常に明快な形で提示されたと思いますね。ものづくりにおいて、自分が納得するというプロセスは必要ですが、自分だけが納得するの
では何の意味もありません。ゲームはインタラクティブなメディアであり、ユーザーがいてはじめて成り立つという当たり前のことをあらためて認識する必要が
あるでしょう。

軽快な戦闘、仲間との会話
戦闘は非常にスピーディー。シリーズ中もっともトロかった印象のあるSFC
版とは段違い。ドラクエの戦闘って、こんなに早かったっけ?と思いますね。
言葉を大切にするのがドラクエの伝統ですが、情報量が増えるにしたがって、うっとうしさが増していたのは事実。また、全世界で展開するうえで、1つのネッ
クになっていたのも事実。グラフィックの向上にともなって、古臭く思える部分は、言葉をはずし、より直感的でグラフィカルな表現になっています。その結
果、「たるい」というイメージのあった戦闘が軽快そのもの。モンスターのモーションの出来の良さもあって、戦闘が楽しくてしかたない。
仲間と話せるのも楽しい。冒険している気分がぐーっと高まります。シチュエーションによる内容の変化がかなりあり、ダンジョンではフロアにごとにメッセー
ジが変わったりします。最初は探険を楽しんでいた仲間が、地下深くに降りる頃には、ゲンナリしちゃったり。
過去のRPG作品にも、仲間と会話できるソフトはいくらでもありました。声優がしゃべるのも珍しくはありません。しかし、ドラクエほど、プレイヤーの心理
を読み切ったメッセージ内容は他に類を見ませんね。プレイヤーが「そうだよねー」と素直に共感できる内容。いや、感服しました。
(イベントが終わったら、すぐに進まずに町の人に話しかけるのも、ドラクエの楽しみの1つですが、今回は町の人と話したら、その後仲間と話すのも忘れない
ほうがいいかも。メッセージが変わることがあります。)
我々が失った物を教えてくれるのがドラクエ
昨今のゲームを俯瞰したとき、丁寧に作るということが、な
んとも甘くなっているように感じます。まぁボリュームが増えたとか、規模が大きいとか、色々理由はあるのでしょうね。グラフィックのクオリティが上がりす
ぎて、それを作るので精一杯とかね。ただ、ひとつの基準としてドラクエを見習うべきなのでしょうね。抑えるところは抑えて、力をかけるところにしっかりか
けてますよね。このバランス感覚は尋常じゃない、と思います。
もし、ドラクエ5はショボいなどと感じる開発者がいたら、バランス感覚がユーザーからズレまくってる危険性があります。気をつけたほうが
いいでしょうね。ユーザーが気づかない箇所に過剰に労力をかけるより、ユーザーを楽しくする箇所に労力をかけたほうがいい。
最近、欧米のゲームの品質があがっているという話があります。まぁ実際、ひと昔前、PS1の頃とは格段の違いがあります。しかしきわめて厳しい目で見る
と、やっぱり所々粗い箇所が目につきます。ただ、日本のゲームがかなり粗くなってきているんで、相対的な差はほとんどなかったり、逆転していたりするんで
すね。
彼らがいくら頑張ったからといって、それでかつての日本のゲームの丁寧さに追いついたかというと、少なくとも現時点において、それはない。しかし現在の日
本のゲームが、欧米に追いつかれたかといえば、それはある。日本のゲームが雑になった部分はかなりあるんですよ。
本題からそれるので、その辺を詳細に論じるのは、またいずれの機会にしたいと思いますが、ドラクエというソフトは、開発者にも、じつに多くのことを教えて
くれます。

Posted by amanoudume at 2004年03月29日 21:40 個別リンク

コメント

ブーメランで全体攻撃は5からですよ

お、そういえば、「グリンガムのむち」が5からだったから、グループ or 全体攻撃系の武器は5からでしたか。
ご指摘ありがとうございます。
SFCの時はグリンガムのむちは結局買わないでいたなあ……。