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このサイトは、ゲーム開発、およびゲーム周辺の周辺技術や動向について日々考察し、毒舌的に物を書き続けることを通して、「ゲームの未来形」という大テーマに対して、何か考えを深められるといいなあ・・・・・・というサイトです。

2004年03月21日

チェック・ゲームズその1

チェックしなければいけないゲームがじつに多い……さすがは年度末商戦ですなー。
一番注目していた「塊魂」が近所のお店で売り切れていたし、Havokっぷりを確認したい「アトム」もなかったので、「ジャック2」だけ買って帰ってきま
した。あんまり情報が出てない気がしますが、気のせいかな?
『ジャック×ダクスター2』開発者インタビュー!

じつは最初は買うつもりがなかったんですよね。会社でちょっと遊べばいいだろうな、って。
で、まずは会社で20分ぐらいしか遊んでない時点での感想。じつはこれだけを載せようかと思ってたんですけどね。

気になったのは導入部
前作とくらべてすごく気になったのは、ゲーム冒頭のチュートリアルの部分(脱出 ミッション)。 悪い意味で、一昔前の欧米のPCゲームに近づいたような。ストーリーの都合かもしれませんが、一番最初に、まず楽しいものをもってきたほうがいいし、最初 の部屋からいきなり、どこへ行っていいのかわからないのですが……。グラフィックもいきなりショボい屋内を見せられても……。 先に進んでいって、行き場が無くなって、「あれれ……」と思って、そこで90度回ったり、180度回って振り返ったりして、「ああ、こっちなのね……」と わかって、そっちへ進む。うーん……。ナビゲーションが無いわけではなくて、進んでいくと声が聞こえてきて、操作を教えてくれます。そういう丁寧さはある んですよね……。 実際には普通に3Dアクションやってる人ならすぐに出られる程度ですよ。まぁ、ボクは基本的にヌルゲーマーはいってるので。ゲームはけっ こう遊んでいるほうですけどね、なかなか上達しないんですよ。ヘタの横好き系ゲーマー。そこは割り引いて読んでほしーです。最初の部屋でどれぐらい迷った かは秘密ですよ。 (この文章を書いている最中に、チュートリアルを繰り返してて、プレイ開始直後のカメラに出口が映っていることに気づきました@3回目。おお、そういうこ とは、ちゃんとやってるなあ。他に気になる物がいくつもあるのがなあ……。いきなり奈落に落ちたし) もうひとつ気になったのは、SF的な世界観なので、機械類が多いんですよ。それはいいんですけど、チカチカ点滅しているものが多すぎ。「おっ!」と思っ て、近づいても何も起きないし。ゲーム用のナビゲーションなのかどうかわからず。どうも違うらしい。開かない扉も、ただの書き割りなのか、今は開かないだ けなのかわからず。 今時、ゲームチックに記号性あふれた絵作りするのが正しいとはもちろんいいません。 が、これってゲームの内容次第ですね。昔のバイオハザードやFFみたいなプリレンダの背景のゲームだったり、俯瞰的なカメラが中心のゲームなら、ある程度 なんとかなりますしね。あとは迷っても、それが苦にならない内容ならOK。 このゲームは、もうちょっと(プレイヤーを直感的に誘導できる)自然なデザインにしたり、わかりやすくすべきなんじゃないか、と思うんですけど。まぁ矢印 を描けばいいとは思いませんが。 そうこうして数分遊んで屋内を脱出すると、街に出られます。……って、これって、なんとなくどこかで遊んだような気がしたんですが、N64「ゼルダの伝説 ムジュラの仮面」のチュートリアルもこういう構成でしたっけ? あんまり覚えてないんで、どっちが丁寧かは比較できません。 まぁ、そんなわけで、最初の5分、10分、20分、30分、1時間で何を見せるかの設計が、ちょっと印象悪かったです……。
商品としての位置づけって、むずかしい
ただ、商品としての位置づけしだいで、評価は変わりますね。 たとえば激ムズだった「スーマリ2」って、あれを最初に遊んだ人にとってはただの糞ゲーに思えたかも。でも初代「スーマリ」をクリアした人向けの上級ゲー ムとしてなら、商品として十分成り立ってますよね。あの当時はそもそも続編というものがあまり無かったので、「2」がどういう商品であるべきか?というこ とがほとんど未定義でしたね。 本編の発売から半年〜1年ぐらいで出るなら、こういう位置づけの商品はありでしょうね。無双が出てしばらくしてから「猛将伝」が出るようなもの。 うーん、まぁ、いきなり広い世界に投げ込んでも混乱させるだけだったり、いい物を見せても効果的でなかったりするのはたしかです。あえて、冒頭は抑えると いうのも確立した手法。 問題はどれぐらいの時間なら、耐えられるかなんですが……。ドラクエやFFみたいな王様のゲームか、かなり浸透しているキャラクターが出るなら、こういう 作りでもいいんでしょうけどね。でも王様のゲームは絶対にこういう作りはしないと思うけど(だから王様になった)。 シリーズ物において、2作目は重要なのですが、一方で非常に難しい……。ついつい難しくしてしまいがちな罠。初心者と前作経験者の両方を満足させなければ なりません。間口を広げるのと知っている人にストレスなく、かつ歯ごたえを感じてもらうのって難しい。この辺は、日本の多くの開発者が抱えている課題です ね。 ※ところで、なぜ「マリオ」「ゼルダ」を引き合いに出したかというと、開発者のJason Rubin氏が両作品をリスペクトしていると公言しているからです。「FF」もおそらくリスペクトしてるんじゃないかな。公言はしてなかったはずですが、 「ジャック2」はかなり影響を受けているように思えました。「ドラクエ」を引き合いに出したのはボクがリスペクトしているからですが。 ……で、いよいよ本編たる街について書こうと思ったところで、続きます。 Posted by amanoudume at 2004年03月21日 00:08 個別リンク