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このサイトは、ゲーム開発、およびゲーム周辺の周辺技術や動向について日々考察し、毒舌的に物を書き続けることを通して、「ゲームの未来形」という大テーマに対して、何か考えを深められるといいなあ・・・・・・というサイトです。

2006年09月23日

日本のゲーム市場はユーザー本位でなければ生き残れない世界に

圧倒的なユーザーの声が実現したPS3の価格値下げ

ブラヴォーーーーーー!!!
まずはPS3の値下げをブラヴォー!と叫びつつ、両手で拍手したいですね。
価格が約1万3000円下がっただけでなく、HDMI端子が20GB版にもつくことで、HDMI狙いのユーザーにとっては実質2万円以上の大幅値下げになります。
後藤弘茂のWeekly海外ニュース 「PLAYSTATION 3 49,980円が意味するSCEの戦略転換」

久夛良木氏は「価格の決定は、最初、米国で決定し500ドルだろうと決めた。一部ではそんなに安くていいのかという人もいたが、日本では高いという声が治まらない。次にユーロで決定したのだが、490ユーロだろうと。他の通貨で決定して、そこから日本の価格を決定した。しかし価格が高ければ (結果的に売れなければ) 我々の夢も実現できない。なので、日本でも5万円を切る……49,980円とします」と発表。
SCEがPS3の価格を下げた最大の要因は、ユーザーの「高すぎる」という声があってこそ。E3以後、オンラインでオフラインであらゆる場所で「高い」と連呼し続けた数多くのブロガー、ユーザーが勝ち取った大きな成果といえるでしょう。ゲーム業界のメディア、ソフトメーカー、流通といった人たちの意見も当然影響したとは思いますが、まず第一にユーザーコミュニティが傲慢な価格づけを許さなかった事が大きい。

9月22日はユーザーコミュニティの勝利記念日として、日本ゲーム業界の歴史に刻まれた、と言っていい。たとえトップシェアを握る企業であっても、ユーザーの声にはひれ伏すしかない。ごく当たり前の真理が、全世界のゲーム業界人の前で証明されました。

久多良木氏にはどうせならツンデレ美少女風に「あ、あなたたちのために値下げしたんじゃないからねっ!」と言ってほしかった気もしますが、美少女ではありませんし、過去の発言を考えると、マジに受け取られる恐れもありますね(笑

思えば、久多良木氏はPSPの初期不良騒動を含めたいくつかの失敗の責任を取って、ソニー本社の副社長の座を失っています。 PS3が大惨敗すれば、SCEの社長の座も失いかねないわけで、ユーザーコミュニティを敵に回す恐ろしさが身にしみているはず。もしかすると今回の決断を下すにあたり、2度目の失脚はしたくないという思いが頭をよぎったのかもしれませんね。


ユーザーコミュニティが企業を導く

そういえば、スクウェアエニックスがDS向けのタイトルを大量に発表しました。まさしく怒涛のDSシフトです。特にDSの『FF12』は、まだイメージ映像が公開されたぐらいで、企画が始まってから日が浅いと思われます。なぜ急激にDSシフトが始まったのか、それは今の市場の勢いを考えれば当然と言えば当然なのですが、結局はユーザーがDSを支持し、プロセッサ性能至上主義とは異なる価値観を支持したからです。

社長が性能も大切と口にしたところで、実際にはユーザーコミュニティに導かれて、DSを圧倒的に支持しています。まぁそういう意味では、ツンデレっぽいわけですが、やはり美少女でないのが残念です(笑
と、冗談はさておいても、今の日本のゲーム市場は従来の常識が崩れていて、これまで力を持っていた企業でも、ユーザー本位でなければ生き残れなくなってきています。少なくとも、そういう危機感を経営者が実感し始めたのは確かでしょう。経営者は口々に「ユーザー」「ユーザー」と言うようになりました。

思えば、2〜3年前のゲーム業界では、「(ゲームが売れないのは続編ばかり買っている)ユーザーが悪い」とか「日本のユーザーは保守的」というような事を言って回る人たちが幅をきかせていました。しかし今、ゲーム業界を見渡して、そんな戯れ言を口にしている人間がどこにいますか? ネット上でそんな馬鹿発言をすれば、どうなるか。言うまでもありません。完全に駆逐されてはいないかもしれませんが、表面的にはかなり根絶されました。ぜひとも「絶滅」させていただきたい。ゲーム開発者も、流通も、メディアも、ユーザー本位でなければ生き残れない。そういう認識がより強く、浸透していくことを願います。

PSX→PSP→PS3と時間を経て、徐々に力を増してきたユーザーコミュニティは、まさに日本のゲーム業界の宝です。以前の記事(「日本人はもっと自分の感覚に自信を持っていい」)で書いたとおり、日本のユーザーの目線は非常に鋭く、世界最先端のゲーム感覚を持っています。その日本のユーザーに鍛えられることで、日本のゲーム企業は世界的な競争力を取り戻すことができます。

どうか皆さん、ユーザー本位でない企業を「絶滅」してあげてください。PS3が高ければ「PS3が高い」と言い、XBOX360が高ければ「XBOX360が高い」と言い、Wiiが高ければ「Wiiが高い」と言う。誰にはばかることも無く、大声で指摘し、ゲーム企業を正しい道に導いてあげてください。面白いものは「面白い」と、つまらないものは「つまらない」と、クソゲーは「クソゲー」と言えばいいことです。評論家ぶった人間に、あれこれへ理屈を並べられるいわれはありません。ユーザーが素直に欲求をぶつけることで成長する、それが娯楽産業というものです。

ともあれ、おめでたい。
9月22日は、日本の主要なゲーム企業が「ユーザー本位でなければ生き残れない」ことを痛感し、1ステップ成長した記念すべき日です。
ブラヴォー。ブラヴォー。ブラヴォー。

Posted by amanoudume at 2006年09月23日 00:34 個別リンク
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コメント

2chで散々貼られて話題になってますのでもうご存じとは思いますが。

【東京ゲームショウ2006】
今回の「次世代機W杯」開催地は北米,日本メーカーはAwayで勝てるか?
---現役プロデューサがディスカッション
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20060922/248804/
ユーザー本位どころか、自分達の商売、立場、行いを正当化するために事実までねじ曲げて己が主義主張を貫くメーカー・・・。
まあ、こんな所は淘汰されてしまえば良いだけですけどね。

わはははははははは。
いやー、まー、カプコンは『モンハンP』が当たったし、GCの頃のトラウマが
あるのか、いまいちDSにも乗り気でないご様子なので、つい何か言って
しまいたくなったんでしょうね。

『FF3』の売上だとか、おそらく今年の年末の『おしゃれ魔女DS』だとか、
そういう事例が出てくれば、自然と何もいえなくなると思いますし、
生暖かい目で見つめていればいいのでは。

いいんじゃないですか、別に、今週のファミ通のスクエニのDSシフトとか、
東京ゲームショウでのDSタイトルの大量発表とか、そういう現実は
目の前にあるわけです。

まぁカプコンは海外の売上が高い会社ですし、デッドライジングが売れて
いるので、海外市場の重要性を説くのは自然です。元々マニア層に向けた
ゲームを得意とする会社ですから、ライトユーザー市場への関心も薄いんでしょう。

ボクはあんまり関心が無いですね。どうでもいいなあ。
生き残るかもしれませんが、ゲーム業界の動向を左右する影響力があるとは
思いませんし。いちユーザーとしては潰れても存続してもどっちでもいいです。
有名エロゲー会社の動向の方が100倍気になります。
話題にすると、中の人が「自分たちが影響力がある」と勘違いしてしまいますよね。
スルーでいいんじゃないですか(笑

んー。私も理屈先行の部分があるな〜、などと考えながら読みました。

> その日本のユーザーに鍛えられることで、日本のゲーム企業は世界的な競争力を取り戻すことができます。

> ユーザーが素直に欲求をぶつけることで成長する、それが娯楽産業というものです。

> ゲーム開発者も、流通も、メディアも、ユーザー本位でなければ生き残れない。

確かにその通りだと思うし、基本的に同意なのですが。

ただ、ちょっと思うのは、当たり前かも知れませんが、あの任天堂にしろ(また、他の企業にしろ)、ユーザーの声をそのまま鵜呑みにしている訳ではないような気がするということです。逆に、SCEの場合でも、PSX発売前に2chをうろうろした限りだと、PS3にはHDDレコーダー機能を付けるべきだ、そして安く売るべきだみたいな声がありました。その結果、あのハード(PSX)が出た(ように見えます、私には)。

まあ、何事にも例外はあると言えば、そうなんでしょうが、やはり、(ネット)世論が反対しても押し通すべき所やその逆が必要になる場合もあるような気もします。なんというか、リアル社会の中で、会社を維持していくには。で、その違いは何なのかな、と。

・・・で、少し考えると、「コンセプトの筋を通しつつ、ユーザーの声の本音の部分と商品の狙いが一致していることを理解している人間が会社の中にいるのか」あたりにまとめられるのかな、と思いました。

思えば、PSXに関しては、ただ単に、ユーザーの意見をメーカーの都合に合わせて機械的に組み合わせただけのように見え、SCE内にPSXを欲しがる人間がどれくらいいたのか疑問ですし、セガや初代X-Boxの自滅も、(商品あるいは、ブランドイメージの)コンセプトの筋を考えずに、場当たり的なユーザーの意見のくみ上げと、支離滅裂な広告・商品展開によって迷走した末の出来事のような気もします。逆に任天堂は、自分の頭で考え、(成功したにせよ、失敗したにせよ)過去の経験を生かし、世間がいくら騒いでも、その地点で興味のない物には手を出していないように見えます。(ただ、そのやり方が絶対か?と言われるとなんとも言えませんが)

いや、PS3がユーザーの圧力によって、値下げすることは正しいことだと思いますし、良い世の中になったと思います。ただ、SCEの中で、議論はしつくされたのか、意見は整理されているのか、今後のビジョンは共有されているのか、非常に不安なんですよね(特に、メガドライブソフトの配信の話などを聞くと)。久夛良木さんは、関係者とビジョンを共有されているのでしょうか。自分の言いたいことだけ喋っていないでしょうか。PS3を買う場合(まだ迷っていますが)、私にはその辺が逆に不安です。

↓こういう話を読むと、ソニーは未だにネット時代に対応できていないように見えます。(ブログ炎上騒ぎから果たしてどれくらい進歩したのでしょうか?)
http://blog.japan.cnet.com/nakajima/archives/003154.html

>久多良木氏にはどうせならツンデレ美少女風に「あ、あなたたちのために値下げしたんじゃないからねっ!」と言ってほしかった
すみません、素で気持ち悪くなりました(笑)。

それにしても本当に安くなりましたね、PS3。
個人的にはまだまだ高くて手が出ない代物ではありますが、これで買う気が湧いてきた方も多いことでしょう。

なにしろこれまでは「何が安価なプレーヤーだ?十分高いわい」という感じだったのが、「うん、確かに安価なプレーヤーだね」という感じにはなってきました。
HDTVと一緒に売れるという理屈も、確かに有り得るレベルの話にはなってきましたよね。

これが本当に「ユーザーの声に耳を傾けてくれた結果」なのだとしたら、本当に喜ばしいことですね。

ディスカッションの内容ですが、
自社の主戦場=ゲーム業界の主戦場に話題をすりかえたいみたいですね(笑)

ビジネスモデルで考えるなら一番売上(=利益)の大きい市場が主戦上であるべきなのに、
レッドオーシャンを進むことを力説されても首を傾げるだけですね。

自社の戦略、戦術を語ることは重要ですが、
それを業界全体の流れと錯覚させようとするのはどうかと…

安くなってもまだ高いし、
ソフトがアレなので買う気は
起きないんですけど。

それはともかくとして、SCEは
こういう値下げをして体力が続くんですかね?
PS3って見た目は綺麗になってゲームの内容的にはPS2と
変らないんですよね?

DSに市場を完全掌握されている
現状を見るに、見た目変ったぐらいで
ユーザーがPS3を手にするとは
とても思えないんですが。
BDプレイヤーとしての需要も
ソフト不足でしばらくは発生しない
と思いますし。

FFなどで多少の需要があったとしても
発売は大分先ですし、そこまで
耐えられるのかな?
SCEはファーストとしてソフト開発力が無いし、
任天堂みたいにたとえトップに
立たなくてもスタンドアローンで
利益を出し続けられる会社じゃないですし。

値下げおめでたいですね。
大手企業ならではのイヤらしいビジネスモデルの押し付けが、もはや通用しないということも証明されたのではないでしょうか。
まだまだ高いという声もありますが、価格によるプレッシャーは大分緩和されたと思います。

それにしても原価は10万円以上はくだらないとされるPS3。
値下げすることで果たしてどこまでいけるのやら。

> bin3336 さん

【ユーザー本位社会】

「ユーザー本位社会」においては、ユーザーの声を具体的に
どう反映させるか、つまり実現させる方法、矛盾する要求の取捨
選択は当然必要で、そこにこそ差別化、プロの腕、各社の実力の
発揮するポイントがあるといえます。


【経営者はワンマンでも構わない】

http://retro.mmoh.jp/e20357.html
http://www.watch.impress.co.jp/av/docs/20060922/rt013.htm
今回の値下げ発表は(予想していた人はいたと思いますが)本当に
行うかどうか、いくらになるかを知っている人がかなり限定されて
いたようですね。
そのあたりはワンマンな経営といえなくもない。

> ただ、SCEの中で、議論はしつくされたのか、意見は整理されて
> いるのか、今後のビジョンは共有されているのか

しかしこう言ってはなんですが、民主主義で経営を決めるのが
正しいわけでもなんでもないです。「議論し尽くす」必要はないし、
「意見の整理」も必須ではなく、「ビジョンの共有」さえ要りません。

それは机上の空論的な経営論であって、時として経営は1人の判断で
決まるべきものです。だからこそ必要なタイミングで決断ができる。
もちろん決断が下された後に、社内的な意識共有が行われる必要は
あるでしょうが。

ゲーム業界は基本的にワンマンな経営者が非常に強い体質ですし、
最近は岩田社長や和田社長のように話すのが上手い経営者が
目立っているものの、別にそれで競争に勝てるわけではありません。
例えば、アップルのジョブズが民主的な人ですかね?
関係ないんですよ。


【ネットでの人気は決定的な要因ではない。不人気は大きな要因になり得る】

もう1つ言えば、別段ブロガー相手のマーケティングだって必須でも
なんでもありませんよ。それはちょっと考え方が悪い意味でブロガー
思考になりすぎています。例えば、中島さんの記事は納得できる
部分もありますし、そりゃネット上でも支持が高ければそれに
越したことはありません。

けれども、現実にネットの口コミだけで商品がどれぐらい売れるか
というと、数千、数万というボリュームはあるかもしれませんが、
数十万、数百万というボリュームにはなかなかいきません。

現実には、ゲーム系ブログもニュースサイトもチェックしない、
ソーシャルブックマークを使わない人が多数いるわけです。
競争上の決定的なポイントではないと思いますし、bin3336さんが
「不安」と書かれるほどの問題ではないでしょう。それはフェアな
視点とはちょっと思えません。

ネットで最も恐ろしいのは、負の評価で、それに対しては敏感で
いる必要がありますけども。

極端な話、今Wiiというハードは普通の人たちにとっては存在しない
ハードなわけです。PS3も存在しないかもしれませんが、PSという
名前は知っています。
もし任天堂がネットでの人気を勘違いして、普通の人たちへの
広報を怠れば、WiiはGCの二の舞でしょうね。
それがリアルとネットを含めた現実の世界の状態です。

ちなみに任天堂にしても、GCとGBAの連動など、自社の都合で
動いていたことはあったわけで、それもたかだか3年前の話です。
堕ちる時はあっという間ですし、改善される時もそれなりに素早い
と思います。


【勝負は理念ではなく、勝負の上手い下手で決まります】

この勝負がどうなるかという観点で個人的な見解を述べれば、
今回の最大の焦点は、SCE(多良木氏)の勝負勘がどれぐらい
戻ってきたか、ですね。

今でこそ圧勝という印象が強いPS2ですが、危ういポイントは
いくつもありました。開発しにくい、開発キットの初期の価格が
高い、旧スクウェアが経営破たんで他陣営に流れかけた、等々。
任天堂やマイクロソフトがコケ他から助かったという面もありますが、
「ここを外したら負けるというタイミングで、最低限の最低限の手は
打ってくる」からある局面で何とか逃げ切ったし、最終的には
大差で勝ちました。

任天堂にしても、PSPで携帯機という最後の牙城に攻め込まれて
危機感が高まり、GC中期と比べて、経営や開発の感覚が研ぎ澄ま
されたのだと思います。負けていたから、従来路線の問題に早く
気づけた、とコメントしてましたよね?

同じ事はソニーにも起こるわけです。据置機という本丸で追い詰めら
れれば、鈍っていた感覚も研ぎ澄まされる。PS3にはソフトの価格を
始めとして、不安要因はありますけれども、競争という点でかなり
重要になる『勝負勘』をどれぐらい取り戻したのか。そちらの方が
100倍も重要です。

逆に任天堂は、2年前の9月に比べると「鈍った」感じですよね。
生存本能を刺激されたDSの価格発表と、今年のWiipreview。
内容はWiipreviewが充実していたかもしれませんが、サプライズ感は
どちらが上だったか?
また内容についても、ボヤけているなというのが冷静な判断でしょう。

古参の任天堂系ファンサイトN-Styleさんは、さすがに鋭い指摘を
しておられますね。
http://n-styles.com/main/archives/2006/09/19-070000.php
あの内容で、はてな界隈で大絶賛というのは、これまで積み上げて
きたネットでの人気のおかげに負っている、と言うべきでしょう。

2年前の任天堂には「存在を消されるかも」という危機感と気迫が
ありました。しかし今年の任天堂にソニーの「存在を消す」という
覚悟と気迫があったのか? ゲームショウにおいて久多良木氏は
「存在を消される」危機感と気迫があったと思います。勝負は
そういう差がけっこう如実に出るものです。

今年の年末商戦は出荷台数などを考えれば、Wiiが優勢でしょう。
けれども、もしSCEが急速に勝負勘を取り戻すようなら、もし
任天堂がDSの成功に浮かれて、ボヤけてきたな、鈍ってきたな、
というリアルタイムの反省をできないようなら、案外1年後には
前世代の繰り返しになっているかもしれません。

久多良木氏がどれだけ夢を思い描こうと、ユーザーがそれにお金を
払う必要が無いように、任天堂がどれだけ素晴らしい理念を語っても、
ユーザーがそれにお金を払う必要もありません。

娯楽の世界には、ある種『勝負』の部分があり、それは時として
残酷な結果をもたらします。理屈でも民主主義でもありません。

この値下げって日本国内のみですよね?
日本のユーザにとってはうれしいですが、欧米のコアユーザの反感は
かってそう…。私なら石の一つもなげたくなりますw
先日のGTHDのアイテム課金制の話もそうですが、今のSCEは色々やるんだけれども、
今ひとつ、どのフィールドで戦ってるのかよくわからない印象は受けます。

あとはBDプレーヤーとしてこの価格というのは、他の家電メーカー(ソニー本体も含め)からも
反感をかってそうなんですけど大丈夫なんですかね?w
先日、欧州での発売を延期するって報道があった際、久多良木社長がソニー本社を
批判したみたいな報道が一部でありましたし…。

>Totoさん

日本人ユーザーが欧米ユーザーの気持ちを推測したり、代弁してまで
ゲーム機戦争というメタゲームを遊ぶ必要があるんでしょうか?
1つの材料としては面白いでしょうが、そりゃ2chに色んな意見がある
ように、例えば、海外の掲示板だって色んな意見がありますよね。
それを探せば、何とでも書けます。取り出して反感を買ってそうとか、
あまり説得力は感じません。

BDの価格云々なら、PS2だって反感を買う可能性はあったわけですし、
そもそもPS3が普及しなければBD陣営は困るわけです。第一
PS2の実例がある以上、PS3の普及は当然織り込んでいるのが
当たり前では?
無理に「不安」点、「反感」点をあら探しする必要は皆無でしょう。

なんというかな、SCEサイドでメタゲームを遊んでいるプレイヤーが
元気になったものだから、任天堂サイドやマイクロソフトサイドの
プレイヤーが頑張って悪要因を探している印象ですね。

うちのブログは冷静な意見を重視する場所なので、あまりそういう
意見を書き込まれてもねえ・・・・。ボクはメタゲームには言及しますが、
メタゲームに参加するつもりはありません。

PS3が日本で値下げしなかったらどうだったかを考えれば、今回の
値下げは圧倒的に良材料。
その現実を揺るがすことは百万言あっても不可能です。ボクは
素直な現実感覚をもった人たちを好むし、その上で色々な想像を
ふくらませたコメントは歓迎したいです。

別にどのハードを好もうと、支持しようと構いませんが、あくまで
冷静な意見を推奨します。
ここは2chでもTECHSIDE BBSでもNINTENDO INSIDE FORUMでも
ありません。ご理解ください。

今回の値下げ、ネットユーザーにとっては好材料ですが、

> 現実には、ゲーム系ブログもニュースサイトもチェックしない、
ソーシャルブックマークを使わない人が多数いるわけです

こういう人は「PS3が6万以上するかもしれなかった。」
という事すらよく知らないわけで、
悪材料も好材料もなかったことになります。Wiiというハードが存在しないように。

冷静に捉えれば、今回の発言は
「PS3の発売価格は¥49980です。」
というニュースでしかないわけです。

あとは、そういう大多数の人が
「PS3に5万の価値を見出すかどうか?」
が今後のキーポイントになりますね。

PS3の戦略としてみれば、今までが勝手に後退りしていただけで、
ようやくスタート地点に戻ってきたなという感じがします。

今度こそ初期不良騒動でゲーマーを落胆させることのないよう願いたいものです。
本当にSCEが心を入れ替えたのかどうか、まずはじっくり拝見したいと思います。

初期不良に誠実な対応を見せることができれば、一気に心証は良くなるでしょうが…。

まずは素直に今回の価格改定を歓迎したいと思います。
しかしながらPS3が本当にまずいのは
今回の値下げが投資家のコンセンサスを得られなかった点にあります。
PS3では大きなお金を動かすことが重要なことにも関わらず、
市場の反応は良いどころか、堰を切ったように批判ばかりが集中しています。
もう一つの問題は、情報がかなり早期にすっぱ抜かれていており、
市場内部が折込積みの動きになったことです。
これは情報漏えいが起こりやすい環境がソニー内部に起こっていると言えるでしょう。

確かに、イニシアチブをとる人の動き次第で勝負の世界は大きく変わりますが
それは人間がきちんと付いていってからはじめて可能になることです。
今回の価格改定も恐らくコンセンサスをとるための根回しが殆ど行われなかったのでしょう。
結果として、開発する側のモチベーション低下は避けられないと思われます。

PS2のときあれだけの懸念材料があったにも関わらず勝利できたのは
マスコミとソニー内部ととが一枚岩になったからだと思っています。
確かに任天堂は2年前と比べればその動き方は鈍っているように見受けられます。
ただし、物事は一朝一夕で成り立つものではなく必ずその前兆となる伏線が
隠されているものです。

現状のソニーにおける伏線無き、行き当たりばったりの戦略はいつしか周囲から崩壊してしまうでしょう。
そしてそれは静かに始まっていると思います。

追伸:今回の価格改定の仕掛け人はスクエニだろうと思います。
あそこの投資額を考えると、PS3が存続するに越したことは無いですから。

>冷静な意見を推奨します。

そう書いてらっしゃる本人が一番必死に見えますがね。
欧州よりも北米よりも小さい日本市場で値下げって、そんなに大騒ぎするほどの好材料なんですかね。
管理人が鬼の首を取ったように騒ぐ理由がさっぱりわかりません。

粗探しですって?
アナリストや市場の評価は一様に冷ややかですよ。
http://www.bloomberg.com/apps/news?pid=90003017&sid=adSwJKYK6cfw&refer=jp_news_index

http://www.financialone.co.jp/qnews/qnews_out.phtml?run_mode=3&n=10

私の単純な思考回路ですと、どうしても「PS3 vs Wii」は「PSP vs DS」と同じ結末を迎えてしまうと思ってしまいます。そもそも、携帯機と据え置き機だと勝手が違ってくるから比べられないと言われても、この二つの関係があまりにも酷似しているため、思ってしまうものは思ってしまうのです。

ですが、ここでPS3の値下げ。これで、PS3はやっとWiiと同じ土俵に立てた気がしました(私の勝手な解釈)。次世代機戦争も混沌としてくるんじゃないかと。結局、勝敗を決めるのは提供するソフトとかサービスですけど、本当に最終的に決めるのはユーザーですよね。「ああ、これは初プレイ時になごみを選ぶか、乙女さんを選ぶか、というそんな感じのことなんだな」などと思ったアホな自分w なごみにも乙女さんにも魅力があるわけだから、各個人の好みに依存しますよね。たまたま、私の場合最初に選ぶのがなごみ(PS3)なわけですが、片手間に乙女さん(Wii)もやりたいと。

結局何が言いたいのか意味不明ですが、まとめるとどれも売れてほしいという凄くありきたりなことです。E3で発表された60000円のときは、SCEは何を考えているんだと、あくまで一ゲーマーとして怒りを覚えていましたが、この値下げで必死さが伺えて好印象でした。PSP敗北をうけて慈悲の念がはたらいたのかもしれませんが。

>BAN/さん
> 「PS3の発売価格は¥49980です。」
>というニュースでしかないわけです。

その通りです。そしてかなりの人が適正な価格だと感じたから、
ネット上の中立的なブロガーの人たちが好感を示したわけですね。


> exorさん
同意ですね。PSPの時の二の舞はくり返して欲しくありませんね。


>Nisetanakaさん
おっしゃることはもっともで、PS3はPS2の時よりも不安材料が
多いのは確かです。
とはいえ、敗北確定の状態から一気に巻き返したのも事実。
これからどんな手を打っていくのかに掛かっていますね。だからこそ
最大の焦点は「勝負勘がどれぐらい戻っているか」だと思います。

それと、スクウェアエニックスは案外、ソニーには(他の陣営にも)
冷淡だと思いますよ。推測を重ねると陰謀論になりやすく、陰謀論は
話として面白いが故に、そこに思考が囚われてしまう危険性があります。


> いやはやさん

わははははははは。
言うに事欠いて、証券会社のアナリストの反応を持ち出しましたか。

アナリストが評価したからゲーム機が売れるんでしょうか(笑
PS1が売れてから彼らは反応したし、DSが売れてから彼らは反応
しました。何とか悪材料を探そうとしておられる努力は認めますが(笑、
あなたはこれまでゲーム機を買う時に証券会社のアナリストの意見を
当てにしたんでしょうか?

ボクは普及台数競争のことを言っているわけです。理解できて
ないのか、必死なだけなのか?
日本語の勉強をしてきたらどうでしょう。

株式市場の評価は株式会社にとって重要ですが、なんだかんだで、
短期的に反応する人たちですからね。

そりゃ赤字額の拡大は大きなマイナスです。しかしPS3完全敗北
よりはよっぽどマシな事態でしょうに。
そんなことも理解できないなら、ただの愚か者でしょうね。

もちろんプロセッサ性能至上主義にとらわれて、高コストなハードを
作ってしまったSCEのハード戦略は明らかに失敗です。

(プロセッサ性能至上主義の崩壊をもっとも声高に指摘しているのが
うちのブログだったりするわけですが。)

そこは失敗なんだけども、決定的なラインを超える前に、ギリギリの所で
手を売ってきた、という事。それはそれとして評価すべきです。

N64やGCの時の任天堂、XBOX初代の時のマイクロソフトは、
その判断ができなかったわけですから。失敗続きの企業を愚か
と言うのは簡単ですが、目が曇れば、その企業が逆転する可能性を
見落としてしまうこともあります。

9月に関して言えば、任天堂は勝負所で詰めを誤ったし、ソニーは
勝負勘を働かせた、と思います。もちろんこれまでの積み上げもある
から、現時点ではWiiの勢いの方があるとは思います。

問題は、この9月と同じ事が、10月、11月、12月にも起きるのかどうか。
両者の勝負勘のせめぎ合いなんですよ、ここは。結局まだどちらも
発売されていませんからね(笑
勝負は始まっているが、始まっていない。

PSPがDSに負けた時のように。
『兆候』を見逃すなということをボクは言っているわけです。ソニーは
PS2がGCに圧勝したから、油断しまくってて、PSPが負けました。
同じ事は任天堂にも起き得るわけです。ミクロの反省を活かし
きったのかどうか。今回の反省を活かせるのかどうか。SCEは
ここで、危機感と共に、復活できるのかどうか。ピンチは腐った
体質を叩きなおすチャンスでもあるわけです。

企業は勝っている時に真価を発揮するのではありません。
追い詰められた時の底力が大切なんです。任天堂は2年前、
それを示しました。ではSCEはどうなのか。そういう視点で見ると、
とても面白いんですね。


>ねば郎 さん
そう、決めるのはユーザーです。だからここにきて、ユーザーの
声を聞いたという「改心」をどう見るか。それと、今まで「税別」
表示でネットでよく批判されてましたが、今回は「税込」できましたよね。

これはネット上の批判の声を聞いていなければ、変わらなかった
はずです。まぁまだまだ古い体質は残っているんですけれども、
新しい時代の勝負のやり方を少しずつおぼえてきたという事です。
PSPの時のSCEとは、ちょっと違うぞ、と。ボクはそういう兆候に
注目しているわけです。

>> 「PS3の発売価格は¥49980です。」
>>というニュースでしかないわけです。

>その通りです。そしてかなりの人が適正な価格だと感じたから、
>ネット上の中立的なブロガーの人たちが好感を示したわけですね。

そうですね。

SCEがようやく“戦えるライン”に戻ってきた事にブロガー達は好感を示しました。

ただ、そこに戻って来る間に、他陣営は着々と前に進んでいます。
X-360は1年の実績及び大量のラインナップ投入。
Wiiも今までにない豊富なロンチ投入とWiiChannelというビジョンの提示。
しかし、現時点のPS3は価格を適性化しただけで、現状明らかにされていた事以上の前進はしていません。
(ただし、当面はゲーム機で。という軸足は定まったかなと)

E3前まではPS3はPS2の後継機という事で
ポールポジション+かなりのハンデ付きでスタートが確約されていたのに、
いつの間にか出遅れた状態になってしまっています。

おかげで次世代据置ハードは混戦状態になる可能性もありますね。

しかしながら、このレースに一般ユーザーがどれくらい乗って来るか?
という根本的な問題の解決は見えてませんが。

>BAN/さん
> おかげで次世代据置ハードは混戦状態になる可能性もありますね。

でしょうね。
E3で「PS3圧勝論」が消えて、東京ゲームショウで「Wii圧勝論」が
消えたというのがボクの感覚です。
ソフトメーカー各社は頭が痛いところです。
東京ゲームショウではDSタイトルが賑わいましたが、その背景には
1年ぐらいはDSで様子を見ようと考えたメーカーが増えたことも
ありそうですし(笑

個人的には、そもそも3大据置ゲーム機のどれもDSほどには
支持していませんし、どうでもいい。据置→携帯の流れを逆転
させるパワーはどのハードにも無いと思います。

PS3は良くも悪くも夢を追いすぎたし、XBOX360は良くも悪くも
現在形すぎですし、Wiiは良くも悪くも理念的すぎます。
夢や理念は時として、ネット上、ブログ等では支持され、大いに
議論されます。けれども夢にお金を払う人も、理念にお金を払う人も
多くはいません。

ゲーム機戦争というメタゲームは盛り上がる一方ですが、現実に
おける存在感は縮小する一方ですね。

http://it.nikkei.co.jp/digital/column/gamescramble.aspx?n=MMITew000022092006
> 彼女は、私がゲーム産業についての講義をやっているということで
> 関心を持っていたらしい。昨日、「Wii」というハードの発表が
> ありましてという話をしたところ、おもしろいことに全くご存じない。
> 「値段はいくらなんですか?」と聞かれ、2万5000円で安いですよ、
> と話したところ、「高い」という反応が戻ってきて、関心の外側に
> いってしまった。

興味深いエピソードです。2万5000円とか、4万9980円とかいう前に、
DSと比べて高いのか安いのか、DSと比べて高い割にどれぐらい
価値があるのか、という事がポイントになります。DSが水準なんです。

据置機は携帯機より、ハードもソフトも値段が高くて当たり前、
というのは業界人感覚の極みです。PCだっていまや、ノートの
方がデスクトップより高くて当たり前でしょう。小さくて持ち運び
できる方が高いのは当然なわけですよ。

まぁゲームの世界はまだPCほど、モバイルシフトが進んでいない
と見る事もできますが、消費者の感覚はシフトしているかもしれません。

WiiはどうやってDSより高い事を納得させるのか。その答えを
示していません。PS3も同様ですが、PS3の場合は、PS2と
いうハードがありますからね。少し高めにつけられるでしょう。
PS2は何だかんだで国民機でした。HDD付きで5万円は、
PS2+HDD=4万円+1万円でリーズナブルです。ところが
普通の人はHDDが付いているから1万円高い、といわれても
納得しないでしょう。
どちらのハードも消費者の感覚からすると高いんですよ。
(PS3は1万円、Wiiは5000円ぐらい高いという感じかなあ)

ライトユーザーについてはそんな感じですが、マニアの争奪戦
という点で言えば、現状は互角。・・・・もしかするとPS3が少し
有利かもしれません。

ここはPS寄りのスタイルで進行してるのだから、
わざわざ議論をふっかける方がどうかしてるよ。

必死なのは管理人、コメンターどちらも同じ。

そもそもDSがこれだけ圧勝した市場で、未だに普及のペースに衰えが見えない状態ですから、これから先を考えても今回のプラットフォーム交代で、次の主要なゲームプラットフォームはDSで確定ですよね。
開発予算と販売価格のバランスを考えても、企業としてまっとうな軸足を置けば良いのは圧倒的な市場ができたDSとゲーマーに支持されているPS2だけでいいと思うんですよね。まあPS2はジリ貧ですけど、やり方次第ではなんとかなりそう。そもそも360やPS3って市場が求めているハードというよりも企業の都合でできちゃったみたいな。なんかPCとかでハンゲームとかしてるとゲームをサービスの一部にしちゃったもんだから、据置機でゲームをする事が携帯機みたいにいつでもどこでもといった別の価値がもてないし。据置機の価値は?といわれると悩んじゃう。リッチなオンライン環境でコミュといっても、結局チープなミクシィとかの方が楽しいし。そう考えるとPS3が理想としたパソコンとして売るという新しいビジョンがなにか凄い事をみせてくれたら、値下げしなくても歓迎されたかもしれない。準備していたれど、Wiiプレビューを越えるものを見せる事ができないので引っ込めて、土壇場で価格下げてゲーム機のビジネスモデルに戻したなんて事だとしたら笑えませんが・・・。

根本的な問題として、今
「何かゲームでも買おうかな」という一般層はいないのではないかと。
「なんかビデオより便利な録画できる機械があるらしい」
「どうせ買うなら、薄くて綺麗なテレビがいい」
一般の娯楽は、それくらいの単語の考え方だと思います。
「家のテレビでPS3とかってものを使うとすごいらしい」ってなればPS3も売れると思うのですが、そこまで行くのかはまだまだ疑問です。価格が安くなったのは、歓迎するべきとは思いますが。

端的な単語で、示すことの出来ない商品は、なかなか一般認知はされないです。PS=ソニ−のテレビゲーム、PS2=DVDプレイヤー。そんな単語が出来るかどうかが今後を占うのではないでしょうか。

>white さん
>さあにん さん

おっしゃることはすべてWiiにも言えることですね。都合よく特定の
ハードだけ言及の外というのはアンフェアです(笑
結局、「Wii圧勝だね」が無くなったけど、「PS3圧勝だね」も無く
なって、かなり状況がリセットされたという所でしょう。

まぁフィルターというか偏向性のある人たちが頑張ってネット上で
意見を書いているというのが今週の出来事です。ボクの見る所、
頑張るだろうなーと予想したブログが予想通りかなり頑張って
おられて、中立系ブログは一言「買う」「負けは無くなった」と書くだけ。

さてリアル世界での指標を見ましょう。
東京ゲームショウの来場者が大幅に増加したようです。PS3は
高くて買えないなという人たちが、これは買えると考えて、じゃあ
やっぱり見に行こうということで、運営側の予想をはるかに越えて、
来場した、と。それが1つの現実です。

市場がどうの言ってる人はあからさまに株主の方だろうと
思わず笑ってしまいました。
欲に目が眩めばまともな意見など出てきませんよね

ここの管理人は決してPS寄りでは無いと思うんですがどうでしょうか
ちなみに私はPS信者...ではなく買い控え組です

>一般人さん

なるほど。普通の人からすれば、当面「待ち」が妥当な判断でしょうね。

> ここの管理人は決してPS寄りでは無い
そもそもうちのブログのこの数ヶ月の内容を読めば、どちらかというと
アンチPSと思われかねないんですけどね(笑
まぁなんていうか直情径行な人たちがいて、ちょっとソニーを批判
すると、「お前はアンチソニーか!」と言い出し、ちょっと任天堂に
ついて不利なコメントをすると、「お前はPS寄りか!」と言い出す。

何年もゲーム系ブログをやっていると、そういうのは慣れっこです。
ゲーム機戦争と言うメタゲームで思考がいっぱいになっているん
でしょうね。

商業メディアではない個人メディアには2つの利点があって、1つは
自分の好きな物をとにかく好きだと言い続けられる自由があります。
もう1つはいいものはいい、悪いものは悪いと素直に言う自由が
あります。

ただ、前者のほうが「わかりやすい」。一貫してどこかの会社、どこかの
陣営を支持したり、批判しているほうが、納得しやすいわけです。
すると、たまたま数ヶ月、自分の考え方と合致する製品や会社に
ついて記事を書いただけで、「お前は○○陣営だ!」みたいな目で
見られてしまいます。

単純きわまりないんだけども、仕方ないですね。ボクは後者の立場の
人間なんで、例えば2003年頃にはPS2の路線を支持していましたし、
GCや連動はまったく評価していません。久多良木氏を見限ったのは
2003年末のこと。要するに、ボクはいいものは言いというし、ダメな
ものはダメでしょうと言う立場。嘘をついてもしょうがない。

つまり全方位なんですよね。ただ、全方位と言っても、2つあって。
1つはどの陣営でも、とにかく良い点を見つけて、無理にひねり
出して誉める。でもこれはファミ通がやればいいことです(笑
広告費を取っているわけでもなし、個人メディアでやることじゃ
ないですよ。もう1つはどの陣営でも、良いことは良い、悪いことは
悪いと書くことです。
ま、なかなか理解されないんですけどね(笑

ふつう、「中立」というと、あまり激しい調子で書かない。少し引いた
立場で書きます。ボクの場合は、全方位批判、全方位絶賛ですから。

まぁ少々、振れ幅が大きすぎるというのは確かですが、その発熱
ぶりが発熱地帯の価値なわけで。
けれども常連の方であっても、戸惑う人は少なくない。それがよく
コメント欄に現れていますね。

>戸惑う人は少なくない。

戸惑ってしまった一人です(笑)

「今回の値下げはユーザーが巻き起こしたもの。」
くらいのエントリーは予想してましたが、
『ブラヴォーーーーーー!!!』ですもの(笑)

ちょい前まで“ゲームの直球路線はX-360”なんて話をしていた矢先に…ですから、
一気に揺り戻っちゃったのかなと。


今回のTGSで、マニアの評価は横一線になってきたでしょうね。
・買える値段になったPS3
・お手頃&興味深いWii
・遊べるタイトルが形になってきたX-360

あとは、そういう話題の外にいてDSを楽しんでいる層にどう働きかけられるかですね。

とはいえ、
据置機がゲーム機の覇者である必要もないわけですから、
このままDSの爆進でもそれはそれでいいかなと思いますけど。
正直、DS以降、据置機をメンドクサがっている自分がいるんですわ。

どんなに新ハードの理念や夢を語られても、
“DSならWi-fiのボイスチャットでポケモンの交換が出来る”という事態の方がワクワクしちゃう(笑)

うわっ、コメント欄が盛り上がっているなあ、と。

まあ、DAKINIさんからもお返事をいただいたし、個人的には満足な訳ですが。

> けれども常連の方であっても、戸惑う人は少なくない。それがよく
> コメント欄に現れていますね。

うーむ。私はその2かな。
というより、個人的には、戸惑ったというか、正直、この記事の本文だけでは、唐突のような、情報不足のような印象を受けました(過去の記事だと、丁寧に解説して下さっているので)。ですので、私のコメントは、DAKINIさんから情報を引き出すために、煽った部分はあります。

いや、正直、釣られたクマー、でもいいんですが、この記事を読んで下さっている(おそらく沢山の)皆さんがいる訳で、第三者的視点を想定すると、もうちょっと分かりやすくしてもいいかもな、と思いました。(一時的な気分もあるかも知れませんが、まあ、それはそれかなと)

かくして、コメント欄では、引かれるべき補助線が引かれ(多少ノイズも混じってますが)、議論が分かりやすくなったと思います。(少なくとも、私はそう思います)

あと、メタゲームにおける自分の立ち位置を明かさないと、自分の無意識的な属性を指摘されたりするので、なかなかためになりますね。面白いので、これは続けます。まあ、私は、匿名ですし、ここの管理人でもない以上、(開き直りではなく)恥をかいてもいいかな、と思っているので、その辺の気楽さはあるかもしれません。(ノイズの相手をする必要もない(笑))

・・・次世代機戦争(も含めたコンピュータエンターテイメント業界における主導権争い)については、まあ、正直、いろいろな意見があるな、と。いろいろな意見の内訳のうち、どこまでポジショントークで、どこまで本音なのかは分かりませんが、その辺は自分で考えたほうが想像も膨らんで楽しいですね。

コメント欄たためるようにしてよ

2年前、PSPは脅威は脅威だったけど、同じ「携帯ゲーム機」である限り、ポケモンさえもっていれば「存在を消される」ほどの圧力にはなりません。
しかし億単位の普及台数をもつ携帯電話がゲームの標準プラットフォームになってしまえば、「携帯ゲーム機」そのものが過去の遺物になってしまう。
任天堂が本気で気にしていたのはむしろこちらでしょう。
だからこそ、タッチペンなど、携帯電話で容易に実現できない「DS」を作ったのでは。
Wiiについて動きが鈍いのは、
敵として考えられるのがもっぱらこれまでと同じメンツの「ゲーム機」ばかりで、
携帯アプリのような「市場そのものを吹き飛ばしかねない、差し迫った巨大な外敵」が存在しないからでしょう。
そうなると、危機感も出ません。
唯一それに近い脅威となっているのが、むしろ自社のDSという状況では・・・。

話は変わりますが、PS3の値下げが投資家やマスコミに支持されない理由は、
「今後どうやって展開していくのか」ということが全く見えないから、という点に尽きると思います。
必要なのは夢でも理念でもなく、実際にいつ何を作っていくかという現実のロードマップ。
ユーザーの声を聞くことは大事ですが、事業をどのような形で動かすかという具体的なプランに基づかないまま
行き当たりばったりにその時々の部分的な世論に迎合しても始まらない。
値下げするならするで、拡大した赤字幅をどこでどのように補い、
どのような計画で生産費用を低下させて、いつごろ軌道に乗せるのか、ということについて、新たなプランを示した上で行わないと、不安は増幅することはあっても減ることはありません。
PS3が高くて完全敗北しようが、
値段を下げて一定程度の普及を実現しようが、
赤字を積み上げて本社に切り捨てられてしまえば同じこと。
そうなってしまえば、どのみちPS3ユーザーに「PS消滅」という厳しい現実が突きつけられることにかわりはありません。
だからユーザーの立場でも「採算」を気にするんですよ。

以前誰かが言っていましたが、
一本のゲームのためだけにハードを買うコア層を別にすれば、
ゲーム機は故障を別にして
数年買い換えない、決して安くない買い物。
だから、ユーザーを引きつけるために必要なのは、
「ここで本体を買えば、数年間はいっぱい発売されるソフトを買い足すだけで楽しく遊べる」という安心感なんです。
目先で1万円値下げしたって、
「こんな赤字積み上げて事業続けられるのか?」と思われてしまったら、動けない。
1年後にただの置物になっている可能性があると思ったら、
高い金出してハードなんか買いませんよ。
(その意味では、GCの将来性を早々に見切って、
発売から3年強で意図的に枯死させた任天堂が失った信頼は大きいと思います。
このことは案外Wiiのアキレス腱になるかもしれません)

今のPS3に必要なのは、「PS3の寿命の限りPS事業を存続できる」とみんなに思わせる具体的なプランと、
「今PS3を買うと、何年頃にそれで遊べるどんなソフトが出て、何年頃までにどういう機能を実現する」という具体的な計画です。
今回の値下げがこの二つの中で一体どういう意味を持つのでしょうか。
それが見えないままに無邪気に喜ぶのは先見性の欠如としかいいようがありません。
上記のように負けハードに意図的に突撃する覚悟を持てるコアユーザーなら別ですが。

>PS3の値下げが投資家やマスコミに支持されない理由は、

そんなことはわかっているわけで。
で、投資家やマスコミに支持されたかどうかで、購入を決めるんですか?
必死に不利な要因を探す必要はありません。そういうメタゲーム
ごっこは2ch、NINTENDO INSIDE、TECH SIDE BBSあたりで
おやりなさい。

>だからユーザーの立場でも「採算」を気にするんですよ。

ネット上での議論のための議論、としか思えない理由付けですね。
説得力は感じません。

ボクはユーザー本位は非常に重要だと思いますが、メタゲームごっこの
道具として持ち出される「仮想ユーザー」はどうでもいいと思います。
あなたが議論すべき相手は、ネット上のどこか、あるいはあなたの
脳内に存在すると思います。
ここにはいません。

やれやれ・・・・。

ゲーム機における「メタゲーム」って、DAKINIさんがおっしゃるほど意味のないものなんでしょうか。

通常の家電製品や現在の携帯電話みたいに、「どれを買っても出来ることは大体同じ」であれば、
市場がどうなろうと自分の買ったものの価値がさほど変わることはない。
そういう場合には市場戦争は全くの「メタゲーム」で、
まあ目一杯好意的に見ても酒場で野球見ながらどうのこうのとかいっているのと同じレベル。
Windowsパソコン同士のシェア争い
(NEC対富士通とかDELLのシェアがどうとか)とか、
マルチドライブ普及後の書き込み型DVDなんかもそうでしょうね。

しかし、これが「同じような機能を持ち、
かつ相互に互換性のない製品同士の争い」だったらどうか。
いわゆる「規格争い」のケースですね。
この場合、製品同士の市場における優劣は、
「その製品に今後供給されるソフトやオプションの数」として
製品自体の価値に直接跳ね返ってきます。
さらに、場合によっては「その製品を使って積み上げた資産の価値」にもかかわってくる。
一番わかりやすいのがβビデオの末路です。
セル・レンタルビデオは全然供給されず、
自分でとりためたビデオも、本体が故障したが最後もう再生する手段はない。
後に残されたのは粗大ゴミと不良資産だけです。
他にも、パソコン初期にMacやFMシリーズ、MSXを選んでしまった場合とか。
最近ではそこまで大きな被害はないですが、
.jtdの文書資産やAtrac規格の音楽ファイルなんかは今後どうするんですかね。
場所はとらないからまだましですが。
今後だと、このまま行くとBD対HDDVDでも同じことが起きそうです。

ゲーム機には有史以来統一規格がありませんから、
ハード戦争は毎回「規格争い」になります。今回もそう。
もしソフトが統一規格で、Wii・PS3・360のどれを買っても、
FFもDQもMGSもスパロボも含め、
世の中にあるほとんどのゲームが遊べるというのであれば、
ハード戦争はただの「信者論争」です。
現実はそうじゃない。
自分の買ったハードが市場で敗北してしまえば、
自分のハードに今後供給されるゲームの幅が急激に狭くなるわけです。
最近で言えばDSとPSPにそういう現象が起きつつあります。
たとえば、FF12の派生作品がPSPでなくDSに投入されることになりましたが
もしPSPが市場で互角以上に戦えていれば、果たしてこんなことになっていたでしょうか?

なぜ消費者は勝ちハードに雪崩を打つのか。
97年時点でのPSとSSの間に、昨年末時点でのDSとPSPの間に、
ハード台数を何倍にも引き離すほどのソフト資産の蓄積の差が
あったとは到底思えません。
にもかかわらずこれだけの差がついた。
消費者はいったい何を見て、こういう選択をしたのでしょうか。
「将来性」以外の何者でもないでしょう?
DAKINIさんは「投資家やマスコミに支持されたかどうかで購入を決めるのか?」
とおっしゃいますが、
赤字連発だの事業の先行き不安だのとマスコミに書かれるような状況では、
どうしたって「将来粗大ゴミ」の不安は消えません。
規格争いにも影響がありますし、
購入を判断する際の立派なリスクファクターの一つです。

「規格争いにおける勝敗の見通し」、
それは商品価値の将来性を大きく左右するものであり、また購入時の大きなリスクファクターに他なりません。
それを単なる信者論争や煽りのネタとして、
全く無意味なものとしてとらえているとしたら、
その現状認識には全く賛成できません。

自分の買ったものを不良資産にしたくない、
だから規格敗北や撤退など
不良資産になるリスクがあれば購入を躊躇するし
買ったものは市場で勝って優良資産になってほしい。
それは当然の心情であり判断じゃないですか?

先にも書き込んだとおり、
将来性を一切気にせず、「今現実に出ている資産」だけを純粋に評価し
それに資金と保管場所を投じるという考え方であるとか
とにかくハードは全部買ってあらゆるゲームを楽しむとかいう考え方なら
全く別ですけどね。
私もFE新作1本のためだけにGC買いましたし。
ただそれが出来る少数の人間を前提としてものを考えるのは
あまり正しくはないのでは・・・。

何か必死になって、ゲーハー板レベルの論理で市場を語ろうとして
いますが、ではDSの圧倒的な成功を支持した多くのユーザーは
「ソニーは危ないね。PSPを買うべきじゃないね。やっぱりDSだよね」
などと考えて購入したのか。「任天堂は経営が安定しているね。
簡単には潰れないね。やっぱDSだよね」などと考えて購入したのか。

そのようなメタゲーマー論理で市場を語るなど笑止千万。世の中の
大多数の人間において、企業の経営方針がどうの、安定性がどうの、
といった事を商品を購入する目安にしているのかどうか。そんな事さえ
わからなくなっているのであれば、このコメント欄に書き込んで
いただいても荒らしも同然。

以後の投稿は迷惑の極みとして全削除とさせていただきます。

>自分の買ったものを不良資産にしたくない、

そもそも「資産」ってなんですか?一般人から遊離したゲーマー論理、
ゲーム機を勝ち組、負け組にわけて、煽りあうメタゲーマーの論理に
こだわるのは自由ですし、そんな議論を続けるのはご自由ですが、
一度冷静になって現実のユーザーを見てくることをオススメします。

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