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2006年06月20日

『涼宮ハルヒの憂鬱』第12話 涼宮ハルヒの物語構造

ここんとこゲームの話題に戻っていたわけですが、やめやめ。
再びハルヒの話題に。

『涼宮ハルヒ』=社会を拒否していた少女が再び社会を受容するまでの道筋

はじめて放映話数と構成話数が一致した回ですが、実質的には劇中歌集シングルの販促ビデオでした。この『ライブアライブ』、原作でも話としてはさほど面白くないんですが、短編の中では数少ないハルヒの成長がうかがえるエピソードなんですよね。ハルヒの成長記録という点ではとても重要なステップ。ふだん奇天烈な行動で、他人に迷惑がられている彼女が、文化祭のライブを手助けしたことで珍しく他人から感謝され、戸惑ったり恥ずかしがったり落ち着かなかったり、と動揺しまくり。

ハルヒはSOS団以外の人間に心を開いていなくて、いつも不機嫌そうな顔をしているんですが、今回の件がきっかけになって、徐々にいろいろな表情を見せるようになったのでしょう。そしてハルヒの変化がよりハッキリ表れるのが『ワンダリング・シャドウ』(劇中3月)。ハルヒとキョンが出会ってほぼ1年。ハルヒはクラスの女子と打ち解けていますし、SOS団のメンバーではない阪中さんと友達になっています(参考:『涼宮ハルヒの憂鬱』第7話 ハルヒと長門の成長の軌跡)。

『ハルヒ』ではハルヒの成長=どんどん普通の少女になっているという構図です。なんつーか、大雑把に『ハルヒ』の物語を分析するなら、社会を拒否していた少女が再び社会を受容するまでの道筋なんですよね。長門にしても、同じような視点で、徐々に社会に溶け込んでいる、と言えます。

みくるは救われるのか?

してみると、やはりみくるの成長の無さっぷりだけが異常です。原作では『憂鬱』でハルヒがキョンによって救われ、『消失』で長門が救われたので、次はみくるの番のはずです。しかしハルヒや長門の時よりも、さらに厄介なのかもしれません。『朝比奈みくるの憂鬱』や『涼宮ハルヒの陰謀』で自分の役立たずっぷりに落ち込んでいますが、「役立たず」「上司の傀儡」こそ彼女の役回りだけに、解決はちょっと難しいのかも。

古泉とキョンが推測しているように、みくるは未来人の上司から意図的に情報を与えられていないのでしょう。みくるに情報を与えないことで、みくるの行動を観察しても未来人の思惑を先読みすることができなくなっています。みくるの無能も、可愛らしさも、おそらく未来人サイドによる作為的な演出です。みくるの見た目の萌え度が過剰なのも、「作為性」のためでしょう。そしてみくるの直属の上司はどうやらみくる大人バージョンのようなのですね。確たる証拠はなく、キョンが何となく推測しているだけですが。

みくる(大)とみくる(小)に分かれているのがみくるのキャラクターの特異な点です。みくる(大)は明らかにみくる(小)をいいようにコントロールしています。たぶんこれから先、みくる(小)はキョンの手を借りて、みくる(大)に一矢報いるというか、一歩出し抜くんじゃないかと思います。これを、大人の女と大人に成長するのを拒絶している少女の対立という構図で見るのは、ちょっと穿ちすぎ?

涼宮ハルヒ、長門有希、朝比奈みくるの3人娘は、思春期の少女の心理(性格)をそれぞれ象徴しているんでしょうね。そう解釈するのが可能だとしても、分析的すぎる視点ですが。もっと単純に萌えを楽しんだ方がいいかもしれません。

第2期はあるのか?

残り2話は『涼宮ハルヒの憂鬱后戮函慘探椒魯襯劼陵鬱此戮里茲Δ任后今回のアニメ化で『笹の葉ラプソディ』が放映されないのは意外でした。なにしろ『涼宮ハルヒ』の設定の根幹に関わる重要エピソードですから。アニメの劇中でも、七夕の時に何かあった、と散々匂わせていたんですが・・・・。朝比奈みくるが活躍する数少ない短編を削ったため、アニメでは原作以上にみくるの活躍の機会がありません。意図的にハルヒと長門の2人に演出のパワーを集中しています。

『笹の葉ラプソディ』は長門人気を不動のものにした小説第4巻『涼宮ハルヒの消失』につながる伏線が含まれています。おそらくアニメ版を観ても、ハルヒがタイムパラドックス物だと思う人はいないでしょう。その関連のエピソードは全て省いた構成になっています。同じく長門関連の重要エピソードである『エンドレスエイト』も無かったわけですが、意図的に取っておいたんでしょうね。『消失』をメインにした第2期の可能性を少し期待してしまいます。

Posted by amanoudume at 2006年06月20日 20:57 個別リンク
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