かなり以前に、梅田さんのブログを読んで、Yahooは人にこだわり、Googleは技術にこだわる、というまとめ方をなるほど、と思いました。
梅田望夫・英語で読むITトレンド「YahooとGoogleは何が違うのか」
わずか1年でGoogle Newsなんて当たり前の存在になってしまった感があるが、1年前は、「Google
Newsには編集者が不在」ということに皆「大きな驚き」を感じていた。それでTomがGoogleのRosing副社長にそのことを尋ねたら、
Rosingは「人間なんか使うわけないだろ、Google Newsはエンジニアリングソリューションなんだから」と答えたという。
メディアビジネスを身体で知るTom
Foremskiにとって、メディア産業出身者がエンジニアを押さえて統治するYahooは理解できるが、Googleの「hard-core
engineer culture」はもう一つ理解できず、既存メディア産業についての無知がGoogleのアキレス腱になるのではないかと書いた。
そういう風なことが頭にあったので、Google AdSenseをめぐるトラブルについては関心をもって見守っていました。
●新佃島・映画ジャーナル 「Google AdSense顛末記(十)」
●たけくまメモ 「【業務連絡】Google AdSenseのリンクを停止」
●たけくまメモ 「【驚】Google AdSenseからの契約破棄通知」
この件についてのGoogleの対応は、ハッキリいって非常識すぎで、応対にアホな学生でも雇ってるんじゃないのか?と思うほど。PSP初期不良騒動にお
けるソニーの対応をはるかに凌駕してます。
ただ、なんとなくXBOX研磨機騒動の時のマイクロソフトXBOX事業部に共通するにおいをビミョーに感じなくもない。日本側にはまったく権限がなくて、
突っぱねる以外の選択肢はない、みたいな(あっ、もちろんこのGoogleの対応は、当時のマイクロソフトよりも、何十倍も非常識です)。
こうした点はすでにGoogleの重い足かせになっている気がします。
日本では検索エンジン以外の領域でのGoogleのブランド力、認知度は低いですし、Google
Newsなんて正直読もうとは微塵も思いません。しょせんツールでしょ、というのが日本人の大半のイメージでしょう。
Googleは現在「ツールとしての信頼性」以上の「信頼性」の領域に足を踏み入れつつあります。その「信頼性」はメディアとして、ブランドとしての信頼
性です。ただ「人」が見えないGoogleが得られる信頼性は一定以上にはなりそうにない(量ではなく質)んじゃないか、と思います。