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このサイトは、ゲーム開発、およびゲーム周辺の周辺技術や動向について日々考察し、毒舌的に物を書き続けることを通して、「ゲームの未来形」という大テーマに対して、何か考えを深められるといいなあ・・・・・・というサイトです。

2005年05月08日

こうしてダメ人間はダメブロガーになった

みなさまのおかげで2004年元旦
「発熱地帯」を始めて1年5ヶ月、100万ヒットに届きました。
・・・・。
・・・・。
・・・・。
えー、まあ、だからどうしたって訳でもなく、キリ番の人へのプレゼントをするわけでもないんですが、ちょっとこれまでをふりかえってみようかな〜、などと
思ったわけです。発熱地帯という形では1年5ヶ月ですけど、ボクが最初の個人ホームページを立ち上げて、WEBデビュー(謎)したのがちょうど5年前の
GW明けなんですよね。
   2000年5月  Dakini's 3D Collection
   2002年9月  (潜伏期間)
   2003年1月  Dakini's BBS (毒舌BBSほか、名称がコロコロ変わってます)
   2004年1月  発熱地帯
   2005年5月  現在
そもそも始めた経緯なんですが・・・・。
せっかくだから書いちゃおうかな。
ボクは最初ですねー、サイト作るよー、ってなことを99年の秋ぐらいからいってたんです。ところがいっこうに作らない。なんつーか、ついついサボってたわ
けです(ちなみに最初に作ろうとしてたのは書評サイトでした)。で、それから半年あまりの時間が経って、会社の同僚の・・・・まぁAでもBでもCでもいい
んですが、仮称のKということでK氏が先に日記ページを立ち上げたんですよ、社内ネットワークで。で、思いっきりネタにされてしまって、
> 作る、作る、言ってて何ヶ月も経ちます。
> いつも口ばっかり。これではダメだなと思って、ボクが先に立ち上げちゃいました。
> まったく彼はすっからかんの口先だけのダメ人間ですね(プゲラ
いや、まあ、正確に記憶してないんで文面は微妙に違いますけど、口調とかニュアンスはだいたいこんな感じでした。
もうっ、これってただの「羞恥プレイ」ですよっ!

まー、ゲーム開発してるとですね、一般的に、
開発末期にやってくる「徹夜プレイ」とか、
いつまでも仕様がこない、スタッフがそろわない「放置プレイ」とか、
ゲームの問題点の槍玉に挙げられる「羞恥プレイ」とか、
さまざまな「プレイ」を経験することになりますから、今のボクなら別段なんてことはない。
むしろポッと顔を赤らめつつ、「羞恥プレイ、ハァハァ」などと呟いていたかもしれませんw

が、まだ若かったんだなあ・・・・。
うわーん、このままじゃ、恥ずかしいよ、ママーン!などと心の中で泣いたボクは
GW中に何かサイトをでっち上げなきゃいかん、と思ったわけです。
で、当時一番手っ取り早かったのが3D技術の紹介だったんで、そういうサイトを立ち上げたんです。

今ふりかえると、ただのバカですな・・・・。

【2000年5月  Dakini's 3D Collection】
最初はリアルタイム3D技術の紹介、特にSIGGRAPHの論文紹介からスタートしたんですけど、ずるずる続けているうちにゲーム系ニュースについてのコ
メントが増えていきました。「おまえはCG Worldの手先かっ!」ってぐらい、CG World読もうよー、と書いていた記憶があります。
スタンスとしては割りと中立だったんですが、20001年秋ごろにはビミョーにGCの状況に批判的で、「スマブラ無かったら、終わってたね(w」なんて書
いてました。ただ、XBOXには好意的でしたね。それもXBOXの日本発売まで。あの「研磨機」騒動でぶち切れて、初期不良特集を連日書きまくり、以後
XBOX信者が寄ってきても撃退するようになったわけですが・・・・。
【2003年1月  Dakini's BBS (毒舌BBSほか、名称がコロコロ変わってます)】ちょうどCellの特許文献が話題に
なった頃に、BBSにこっそり記事を投稿し始めていました。当初は「Cellぐらいのパフォーマンスがあったら、どんなゲームが作れるか?」とか、
「PS2とXboxとGC、どれが一番性能が高いのか?」とか、ちょっと技術から入ったゲームの話題が中心でした。ちょうどNVIDIAがだめぽで、
ATIの評価が上がってきた頃。NVIDIA対ATIの話題もけっこう多かったですね。そして「ラチェット&クランク」「Half-Life2」の話題が
出始めた頃から、ゲーム開発論みたいな話に移行していきました。
この頃はちょうど、「日本のゲーム開発者は技術力が足りない」みたいな記事が非開発者系のライターによって書かれていた頃で、不正確極まりない3D技術解
説記事が横行していた時代でもあります。
また、E3出展では、プレイアブル出展されているゲームが「並んでいる暇がないのでやってません」と書かれ、ゲーム画面の動画を見せただけのゲームが「も
うここまで完成している。すごいっ。本当にすごいゲームですよ!」などと賞賛されていたりしました。その後、糞ライターが絶賛したゲームは予想通り発売延
期になり、リークなどによって、全然できていなかったことが露呈しました。
そういう一部ライターを批判してましたね。「ゲームはインタラクティブなメディアなんだから、あくまでプレイアブルを評価すべき。シアター出展で、ムー
ビーを垂れ流しているだけのゲームばかり注目して絶賛するのっておかしいだろー」。
当時は全般的にライター批判が多かった。
また基本的なスタンスとして、PS2断固支持。久多良木氏を高く評価していた頃です。
GCは無視か、批判のどちらか。マイクロソフトは敵の中の敵。まさに凶箱。
世間様では、BLOGが浸透し始めていて、「ブログってどうよ?」みたいな話題が目新しかった時期ですね。なつかしー。まぁ当時は、BBSのCGIを使っ
て、BLOGを書いてるようなもんだったんですが。
話題の中心が3D技術→ゲーム開発→ゲーム産業論と変わっていって、この頃に模索した結果、「発熱地帯」が生まれました。
【2004年1月  発熱地帯】ゲーム産業についての分析が中心で、もはや技術系の記事はほぼゼロ。何気に開発系の記事もこの頃から単調
減少してるんですよね。ううむ。当初はアニメバブルに乗っかって、アニメ感想を書いたり、あるいはラノベ感想を書いたりしていましたが・・・・。GW前か
ら忙しくなって更新が減っていきました。途中でPCがぶっ壊れるし。
秋ごろから更新頻度が復活。
「日増しにリアリティをおびてきた新時代の天下二分の構図」以降、DSとPSPの競争を中心にした記事が増えていきました。そして12月の初期不良騒動があってからは、しばらくの間、批判記事が続きました。

年が明けてからは、DSのソフトの売行きをベースに、ゲームの難易度、ゲームマニアとライトユーザーの違い、ゲームデザインの方向性(スキル主義の10年、コスト主義の10年ときて、次の10年は?)、といったゲームの方向性についての議論に戻ってきました。

またゲーム産業については、ゲーム市場が二極化しつつあるという状況をふまえて、いくつか記事を書いてきました。ゲーム会社が「パブリッシャー」と「スタジオ」に分かれていくこと、枯れたジャンルについては「作家」が台頭しつつあること。(「二極化していく「未来」」「ゲームの二極化の果てはパブリッシャー/スタジオ/作家の3階層モデル?」
・・・・と、まあこんな感じでやってきたわけですけど、Collection→BBS→発熱地帯と形を変えている間に、プラットフォームホルダーに対する
評価が変わっていますね。
んー、まあ、うちの読者の大半は「天下二分論」以降に来られた方々です。ですから、圧倒的多数の人にとっては一貫して「あー、この人、ソニーがものすごく
嫌いなのね」という印象しかないわけです。昔から読んでいるごく一部の人たちは「こいつ、コロッと意見変えやがって」と思ってるかもしれませんが。

Posted by amanoudume at 2005年05月08日 00:23 個別リンク
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コメント

100万ヒットおめでとうございます。

手足がダメ、と言われていますが、個人的には、
決して手足がダメなのでは無く、現状の手足に見合った構想を出せない頭脳が悪いと思います。
PSXのような構想も、2、3年後のMSあたりなら、恐らく実現しているでしょうが、
今はまだ、どこの会社が挑んでも、無理です。性能とコストが、現実的で無い。

ビジョン(という名の妄想)と、現実の市場や技術との乖離が、大きかったのでは無いでしょうか。

iPodだって出せなかった企業だからなあ、ソニーは。
誰にでも出せるようになったら、競争力が無いしね。
どんなに頭脳が優秀でも手足がトコトン無能ならどうしようもない。

PSXは開発にもう1年、つまり去年の年末ぐらいの投入でも
良かったと思うし、それだけ時間をかけてやるべき商品だった。
株価対策で焦って作ったのがダメでしょ。

まぁ「経営者が無茶なことを言う」と嘆く現場なんてものは、
今時めずらしもないというか、よくある話です。

必要なのはその無茶を現実的なラインに落とし込んでいくプロセスであって、
そのプロセスを持たない企業が「うえーん、ボクでも楽に作れるプランニングしてよ。
でも他社が簡単にマネできなくて、コストパフォーマンスが良くて、競争力がある
プランじゃなきゃ、いやだよ。ママーン」などと泣き喚いていたら、お話になりません。

別に名前は出しませんけど、とあるゲーム会社の開発者は
PS2の愚痴ばかり言ってますからねえ・・・・。
やることやって愚痴いってんならいいけど、アメリカの会社の
作ってる物との差がすごすぎというか。「パッと見てあんなに
差がついてて、恥ずかしくないの?」というか。

まぁ某社については、素晴らしいコンセプトをろくに理解せずに、
根性も無いから、ダメになっちゃったんじゃないの?というのが
ボクの意見だなあ・・・・。根性というより思想というか魂かなあ。

小さい器は大きい器を計れない。しかし大きい器もそれ1つでは
機能しない。無数の小器ばかりが並ぶ企業ってのは、不幸です。
ダメな手足が醜い触手みたいにうごめいているようではね・・・・。


> 今はまだ、どこの会社が挑んでも、無理です。性能とコストが、現実的で無い。

と考えてる時点で、硬直的に考えすぎでしょう。
もしソニーの開発者が全員そのような思考しか持ち合わせていないのであれば、
ソニーがiPodやiPod Shuffleを生み出した企業に勝てないのも道理ですね。

GK=醜い触手
っすか?
もしそんな状態なら、ジョブズでも立て直せないな、きっと

100万ヒットおめでとうございます。

ワタシもしばらく潜伏してましたが、E3レポートで復活しますのでよろしく。目指せ100万ヒット(嘘

100万ヒット&5周年、おめでとうございます。

次の10年って何だろうと考えているのですが、流れと
しては、どんどん遊ぶための手間が排除されていく
方向なんだろうなあと思っています。

昔のゲーム余りにも表現や容量がプアだったので、
再挑戦性や戦略性が尊ばれましたが、表現や容量、
インタラクティブ性が増すにつれ、そういう物に頼ら
なくてもプレイヤーに満足感を与えられるように
なりました。
触るだけでも楽しい、見ているだけでも楽しめる、
物語を進めるだけで達成感を得られる、というような
スタイルです。

となると、基本的に人はものぐさなので、気軽に楽しみ
を味わえる方に流れるのはごく自然なことです。
それがスキル→コストへの流れだったのだろうと
思います。

となると、次はコストすら必要としないスタイルになって
いくということでしょうか?

何となく思いつくのは、クリアするのには全然時間は
かからないけど(クリアという概念すらないかもしれ
ない)、長く遊ぼうと思ったらいつまでも遊べる、
そういうゲームが主流になるのかもしれないなと
いうことです。
つまりプレイにかかるコストすらプレイヤー次第です。
(今も最先端のゲームは、すでにそうなっているとも
言えますね)

そういうスタイルを何て表現したらいいんでしょう?
岡本吉起氏は「ユーザー第一主義」と呼んでますね。

遅ればせながら100万ヒットおめでとうございます。

個人的には「シェーダーが夢を見させてくれる時期は終わった」みたいな発言を見た時が一番衝撃的でした。

ゲーム業界の未来というと、アメリカがベトナム戦争の帰還兵をホームレスとして上手く処理することで世界経済に復活したのと同じように、30代の社員を上手く扱う事の出来たゲーム会社が生き延びて行くのではないかと妄想します。

私も30代だから他人事じゃないんですけどね(笑)。

>DAKINIさん

丁寧な御返答、ありがとうございます。

個人的には、久多良木さんと言うか、PSX や PSP はソニーが絡んだのが、原因じゃないかなとか思ってます。
古巣に戻った事で、久多良木さんがPS3 をどうしていくのか。なかなか、興味深いです。

>DARLさん
久多良木氏のハードウェアについてのビジョンニング能力は
今でも評価しています。マルチコア路線をいち早く提示したことや
「家電+ゲーム」という着眼点そのものは素晴らしいと思います。
ボクはPSPの問題点を多数、指摘してきましたが、家電+ゲームに
つながりそうな部分だけは評価してきたつもりです。
「フォアグラウンドとバックグラウンド」
http://amanoudume.s41.xrea.com/cgi-bin/mt/archives/000309.html
> 高性能化が進むと、複数のアプリケーションを同時に動かす
> 方向にいくのは、例えばPCの例を見ると、自然な流れに
> 思えます。またその先がけという形で、「家電+ゲーム機」
> という「PSX」が発表されたのは当時興味深かった。
> 結果的にはPSXはゲーム機の部品と家電の部品をほとんど
> シェアリングできていませんでしたが、まぁ「未来を見せる」
という意味はありました。

問題はビジョンを具体的な商品に落としていくプロセスの部分、
商品開発部隊(ソフトとハード)の能力が低下していたこと、
そしてアプリケーション提案能力が低下していたことでしょうね。

手足がダメなのが懸念される、とは昔から書いていたことですが、
PSXでまさにその懸念が的中。まぁ「百戦して百勝とはいかぬもの」
ですから、きちんと失敗がフィードバックできればいい。
けれども、失敗したにも関わらず、「何言ってんだ」なんて言ってるようではね。

結局、PSPもPSXと同じような失敗をしていますし。ダメな手足が
頭脳もダメにしちゃった、って感じですかね。

やばいな、と思ったのはPSXがコケた時。それから失敗をフィードバック
できてるかどうかをじーっと観察し続けて、ついに見限ったのが
東京ゲームショウの頃です。
その直後、「天下二分の構図」の記事をまとめました。


ラチェットは関係者がソフトを送ってくれたので、まぁもらったからには
記事の1つも書かないとな、と思っただけだったりします。
だからといって、提灯記事を書いたつもりはありません。
別に礼儀とか仁義という訳ではないんですけどね。

いやあ、オレ的には来年はアンチMSになってるつもりなのでOKよ(^_^;
しかしソニはクソなソフト技術がここまで尾を引くとは思わなんだという・・・
しかし、NVもIBMもリソース豊富なので今のポジションで、結構いいとこいけんじゃないでしょうか、でもソニ自身が社内事情とやらで邪魔して自分で自分
のクビを絞めちゃたりして。
いやあGKなんて自家中毒をおこしてるぐらいだから、やりかねんなあ。
まさに自滅(@_@;

おめでとー
ゲーム開発はSMプレイと(ry

>昔から読んでいるごく一部の人たちは「こいつ、コロッと意見変えやがって」と思ってるかもしれませんが。
すいません。思ってましたー!
って言うのは、半分冗談ですが、あんなに「久多良木さんラブ」:だったのになぁ、とは思いました。
後、ラチェットをあまり評価してなかったので、3もスルーすると思っていたので、ちょっと意外に思いましたね。
Dakini's 3D Collection の終わり頃から覗いてますので、懐かしい話が多いですね。
では、今後ものんびりと覗き続けたいと思いますので、よろしくお願いします。

ブログって昔のを管理するの面倒じゃないですか?
って全く修正しないように作ってるので問題なしか?
私はやってるとだんだんむちゃくちゃになっていくので、まとめ用のWikiと併用するのが良いと思ってます。