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このサイトは、ゲーム開発、およびゲーム周辺の周辺技術や動向について日々考察し、毒舌的に物を書き続けることを通して、「ゲームの未来形」という大テーマに対して、何か考えを深められるといいなあ・・・・・・というサイトです。

2006年12月11日

西尾維新版・学校の怪談か、ギャルゲー小説か。『化バケモノ物ガタリ語』

化物語 上・下

西尾維新、最新作『化物語』。
中高生向けのハードカバー、あるいはライトノベル世代へのハードカバー、講談社BOX。試みは面白いものの、書店では割と置き場所に困っている風にも見えますね。ハードカバーの棚には置けないし、結局ノベルスと同じあたりに置いてあって、あんまり意味無い気が少し。値段に見合う中身があるとも思えず、敷居を上げてしまったような。出版社にとっては単価が上がって利益率が上がる方がうれしいのかもしれませんが。

内容は西尾版『学校の怪談』といったところです。
『ひたぎクラブ』『まよいマイマイ』『するがモンキー』『なでこスネイク』『つばさキャット』の計5編の短編連作で、怪異に取り憑かれて困っている女の子を、「僕」=阿良々木暦(あららぎ・こよみ)が助けていきます。主人公の周りに女の子が増えていく構造なので、5人で止めておかないと、収拾がつかなかったかもしれません。

主人公はいーちゃんの「いい人」っぽい部分だけを抽出したようなキャラクター。また他の人も基本的にいい人ばかりなので、作者が趣味で書いたというように、読者も気軽に読める1作。女の子との漫才的な掛け合いが多く、脱線する会話がとても楽しい。

女の子と主人公の関係といい、脱線する日常会話といい、西尾維新によるギャルゲー小説といっていいでしょう。作中でも、「一番難易度の高いキャラ、もう攻略しちまってるからさ」「虹色町」等々、かなり自覚的に自己言及しています。

参考:Wikipedia 化物語

Posted by amanoudume at 2006年12月11日 00:40 個別リンク
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