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このサイトは、ゲーム開発、およびゲーム周辺の周辺技術や動向について日々考察し、毒舌的に物を書き続けることを通して、「ゲームの未来形」という大テーマに対して、何か考えを深められるといいなあ・・・・・・というサイトです。

2004年12月01日

「まったり空間」としての2chはいまだ健在。

倫理研第1回: 共同討議 第1部 「2ちゃんねるの時代」の終焉をめぐってを読んで、思ったことを適当に書き流します。まとまってませんが。

2chは情報ソースではなく、本質的にはチャットだと思う
気になったのは「『ニュー速』的なものこそが 2ちゃんねるであると思える時代は終わりつつあるのかな」という認識。それって、多数派の認識だったのかなあ……? 結局、「2chは終わった」と積極的 に口にしている人たちは、勝手に2chに色々なものを期待して、それがじつは的外れな期待だったから、それに気づいた途端、「終わった」と言い出してるだ けでは。「終わった」も何も、そういう意味合いの2chは最初から始まってもいなかった。勝手に始めた人たちが勝手に終わっただけなんじゃないかな。 2chは一次情報(マスコミ等が流さない情報をこっそり書き込む)よりも、二次情報(話題)が与えられて、それについてみんなでどうこう話す場でしょう。 2chは「掲示板」ではなくて、じつは「チャットとそのログ」として捉えたほうが本質に近いはず。チャットで1人で延々と長い書込みをしていたら、場が壊 れますし、うざがられますが、同じような空気が2chにはありますからね。「実況板」やLive2chは 本質を極端に表面化した好例といえます。チャットといっても、参加人数がより大規模で、なおかつ、より匿名性と無責任性が強い形態ですが。 > そうすると結局『電車男』的なものを生み出す、独身男性板のようなまったりとした、 > マスメディア的媒介を必要としない板だけが残っていく マスメディアとの関係で2chを捉えると、「残っていく」という表現になるのでしょうね。でもこっちの方が2chの実体だと思います。居心地がいい「まっ たり空間」としての2chは、いまだ巨大にして健在。分散していったのも、それが居心地のいい場を維持するために必要だったからですし。2chではよく 「隔離板」などといいますが、「まったり空間」を維持するには「隔離」という強い拒絶が不可欠なんですよね。
おまけ1: 「終わった」と言いたいだけの人なのかな?
「2ch終わった」論者にとって、『電車男』 のヒットというのは、やはり認めがたいものなのかなーと意地悪く思っているのですが、それにしても北田暁大氏の発言はすごすぎます。 > 最近だと『電車男』というものがありましたが、これを見ても「もう最期だなあ」と > 思うんですね。というのは、つまり、もはやこれは2ちゃんねるでなくともいいんですね。 > 2ちゃんねる的な論理のなかででき上がってきたものだとは思いますけれど、しかし > それは2ちゃんねるでなくともできることだし、実際に他の所でも、似たようなことは > これからも起こってくるでしょう。 この人、ただ単に「最期」「2ちゃんねるでなくともいい」を繰り返しているだけなのですが……。『電車男』は「2ちゃんねる的な論理のなかででき上がって きたもの」だけど、2chでなくてもいい。訳がわかりません。つーか、この会の主旨からいえば、『電車男』は無言及でいいわけなんだよね。マスメディア絡 まないし、倫理にもあんまり関係ないし。なのに一生懸命言及して、しかも説明できてないあたりが、「2ch終わった」論者の化けの皮がちょっと剥がれてい て面白い。
おまけ2: 実感として同意できること
> 以前は本当に匿名の方が強くて、たとえば個人サイトの管理人が2ちゃんねるに > 対して何か言うというのは、すごく危険なことだという認識があったんですよ*1。 > 何をされるかわからなかったわけです。いまはそこまでの感覚はないですね。 ゲーム開発者系でいうと、2、3年前は「叩きスレ」というものがあって、「DAKINIってどうよ?」とか「○○ってどうよ?」みたいなスレがいくつもで きていました。開発者がサイトを開くという文化が定着していませんでしたから、少数のサイトが目立っていて、割と粘着ぎみなウォッチが行われていました。 まぁ何かこう、楽しそうなことをやっている人たちを遠巻きに見ているような感じ(じつは中に入りたいのかな?)がありましたね。 怖いという感覚はなくて、こっちはこっちで、こっちが書いたことに向こうがどう反応するかをウォッチして、楽しかったですけども。まぁでも最近はそういう 「叩きスレ」ブームがなくなっているのは事実ですね。最近は、開発者のBLOGは珍しくなくなっていますし、開発者同士の集まりみたいなものが少し活気づ いてますから。とても自然な変化でしょうね。分散したのは確か。 > 板によっては住人も非常に少ないというようにまばらになった印象です。実際、 > 端的な例でいっても、2ちゃんねるに自サイトがリンクされても、平均で100人 > 来るか来ないかというレベルですね。 このBLOGのアクセス解析の結果も、大体同じ数字だったりします。DSとPSP、XBOX2とPS3、ドラクエ、……など、煽りぎみの文章を書いた時に は、やはり予想どおり2chに張られたので、どれぐらいアクセスが増えるかを眺めていました。大体、2chからは100ぐらいで、どちらかというと他の BLOGからの流入が多かったんですよね。総数は多くても、1つのスレッドあたりの住人は少なそう、という実感はあります。 一方、楽画喜堂さんや朝目新聞さ んといった、数万/日ヒット級の個人サイトからのアクセスは非常に多くて、数千アクセスありました。 おかげさまで、この数ヶ月で1日あたりのアクセス数がかなり増えました。もっともこの形態(絵がゼロ、文章が長い)と話題の範囲の狭さを考えると、数千/ 日クラスが限界かなー、と思いますけど。 > 本来は半実名の固定ハンドルを基本とする形でやっていたはずが、だんだんと > Anonymous Cowardで発言する機能を濫用する人が増えてきてしまって、 > 実名の人と匿名の人が同じ場所議論することは本質的にできないのだなあと > 感じました。 > そうですね、固定ハンドル、つまりコテハンの使用はその例だと思うんですけどね。 > そのコテハンがリアルの誰かに関連づけられてなくてもいいけれど、その発言がどの > ソースから出てきたのか、というのが確認できる方法があればいいのではないか。 > 結局自分の話はコテハンでいいんではないかという話になるんですけれど。 これはうちのBLOGでも起きた問題で、2chあたりから入ってきた人は、「名無し」「匿名」という投稿名が多い。別にリアルの実名でなくていいんです が、ネット上で使っている「仮想実名」ぐらいは使ってもらえる方がありがたい。実際、経験的には、最低限「仮想実名」を使ってくれる人でないと、議論する 価値はなかったですね。最後には語気が荒くなっていって、粘着化していきます。通りすがりとは議論しても価値ないわけです。突っ込まれてもうざいだけです しね。 (まー、他のサイトの運営を見る限り、普通はそういう手合いは無視しとくのが一番ですけどね。ボクが暇つぶしにレスつけるから、ズルズルっと続くんでしょ うなー。おそらく相手にしてもらえて、うれしいんでしょうね。野良犬にエサをあげるようなマネをするボクが悪趣味なのですよ。) Posted by amanoudume at 2004年12月01日 02:03 個別リンク

コメント

 文学方面を見ると非常に分かりやすいですけれど、「○○は終わった」って言い方は、結局は発言者の「○○に終わって欲しい」という願望の言い替えでしか
ないことが多いですね。自分が流れに乗れないからとにかくその流れの価値を否定して、「乗れないんじゃない、自分の意思で乗らないんだ」と置き去りにされ
ている自身の立場を必死に弁護しているだけ、という。

遅レス失礼。
「○○は終わった」って言い方は、ゲーム批評を連想しました。
このような人たちは、いわゆる「釣り」なんでしょうな。
このような意見が出てくること自体、
一時的なブームで終わらない2chを実証していると思いました。