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このサイトは、ゲーム開発、およびゲーム周辺の周辺技術や動向について日々考察し、毒舌的に物を書き続けることを通して、「ゲームの未来形」という大テーマに対して、何か考えを深められるといいなあ・・・・・・というサイトです。

2006年09月06日

防衛戦を開始するソニーと欧米制覇が揺らぎ出したマイクロソフト

SCEJ、PS2本体の新モデル「SCPH-77000」を9月15日発売。価格は16,000円。機能は「SCPH-75000」と同等
正直遅すぎる値下げな気がしますが、ソニーの年末商戦の戦略が徐々に見えてきました。

PS3の立ち上げに不透明感が高まるなか、PSPでは『ジャンヌダルク』を始めとしたマニア向けタイトルをそろえ、莫大な普及台数をほこるPS2では、廉価モデルの発売と『みんなのテニス』の大規模展開でライト層の掘り起こしを図ります。言ってしまえば、ただの「防衛戦」なのですが、取るべき戦略としてはまぁ妥当なところでしょう。PS3向けのタイトルがそろい、本体価格を値下げできるようになるまで、時間を稼ぎたいのはよくわかります。

ソニーはこの年末商戦、日本のみならず、欧米市場でも同じような「防衛戦」を開始すると思われます。防衛戦というと、何となく印象が悪いですね。しかしトップシェアの企業の戦略として、特に間違っているわけではありません。また、ソニーには1つ朗報があります。

XBOX360の欧米制覇が揺らぎつつあるからです。北米でこそ順調に売れているものの、欧州ではハッキリ不調といえる売上が続いています。初代XBOXが最も奮闘した英国はともかく、他の国では低調なまま。例えば、フランスの週間販売を見てみると、本当にXBOX360という新ハードが発売されているのかどうかを疑いたくなるようなランキングになっています。

大雑把にいって、XBOX360は「欧米」で売れているのではなく、「米英」のみで売れているハードというのが適切です。初代もそんな感じでしたが、360はますます磨きがかかっています。日本で初代よりも不調になった事といい、英国以外の欧州諸国での不調といい、XBOX360はアメリカ(および腰ぎんちゃくの英国)と非アメリカで、人気の明暗がハッキリ分かれてしまったようです。単純にいえば、アメリカ臭が強すぎたという事なのかもしれませんが、なかなか興味深い動向だな、と思います。

XBOX360の欧州での出荷台数は、50万台(2005年第4四半期)→60万台(2006年第1四半期)→20万台(2006年第2四半期)と失速感が濃厚になっていて、欧州では北米に比べて大きなリードは稼げそうにありません。欧州はソニーにとって牙城ともいえるマーケットだけに、正直今の状態ではPS3が発売されれば、XBOX360はたちまち駆逐されかねません。

北米はともかく、欧米全体で見ると、E3時点で予想されたほど、XBOX360が圧倒的というわけでもないようです。はたしてマイクロソフトはソニーからシェアをごっそり奪えるのでしょうか? それともソニーがシェアを守りきるのでしょうか? 欧米全体での防衛戦の行方が少し混沌としてきました。

Posted by amanoudume at 2006年09月06日 00:57 個別リンク
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コメント

「アメリカ臭」w

言い得てるなああ。

これなんですよ。これ。アメリカのマーケティングで出てくるMDでこびりついているニオイって!

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