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このサイトは、ゲーム開発、およびゲーム周辺の周辺技術や動向について日々考察し、毒舌的に物を書き続けることを通して、「ゲームの未来形」という大テーマに対して、何か考えを深められるといいなあ・・・・・・というサイトです。

2006年08月26日

日本市場の変化、さらに進む

誰もが公に認めざるを得なくなりつつある変化

北米のゲームバブルが急速に崩壊しています。その一方、日本のゲーム市場は世界に先がけて「据置→携帯」シフトが鮮明になっていて、世界のアンテナ市場として重要性を増しています。

夏商戦ではPS2のソフト市場が4割減、DSのソフト市場が200%増。「据置→携帯」の流れが鮮明になりました。春商戦では「DSが売れまくっているだけで、PS2市場が縮小しているわけではない」と分析していた電撃編集部も、いまや「据置→携帯」シフトを全面的に肯定しています。

電撃オンライン調べによる8月14日〜8月20日の週間販売データ

ソフトに関しては、これまで市場の中心だったPS2が42.8%減の296.3万本と大きく落ち込んだものの、DS(216.4%増の473.9万本)とPSP (263.1%増の125.9万本)、両携帯ソフトの活躍で前年同時期を上回る数字を残しています。ちなみに、前夏商戦と今夏商戦の売り上げ上位3タイトルを見ると、昨年は1位『〜ウイニングイレブン9』(PS2/期間内販売数78.0万本)、2位『第3次スーパーロボット大戦α』(PS2/55.7万本)、3位『実況パワフルプロ野球12』(PS2/41.8万本)とPS2が上位を独占していましたが、今年は1位『New スーパーマリオブラザーズ』(DS/81.3万本)、2位『たまごっち〜ごひーきに』(DS/40.0万本)、3位『もっと脳を鍛える大人のDSトレーニング』(DS/38.1万本)とDSが独占。次世代機の発売前という状況ではありますが、据置機から携帯機へという今の市場の流れがはっきりと表れる結果となったと言えるでしょう。
ユーザーやゲーム業界人のブログでは、とっくの昔に常識になっていた事ですが、メディアはようやく公に認め始めたわけです。誰にとっても当たり前のことでも、メディアに載せるとなると、慎重な態度を取ってしまう。それがメディアの鈍さです。

しかし日本市場の変化は、もはや頑迷なメディアの古い認識さえ、あっさり覆しました。それだけ変化が巨大なんですね。またゲームクリエイターも、これまでは実用ソフトについて肯定的なコメントを避けていた感がありますが、公に肯定する人が現れ始めました。
「しゃべる! DSお料理ナビ」で考えるゲームの皮を脱ぎ捨てる動き - ゲームデザイナーが斬る話題のゲーム -

個人的に筆者は、理念先行型でないのなら、ゲーム機用にゲーム以外のエンターテイメントソフトや、お役立ちソフトを出していくのは有意義だと思っている。ハードの可能性も広がるし、めぐりめぐって、ゲームソフトのあり方にもよい影響を与える可能性があると思うからだ。

ゲームのマンネリが言われて久しい。「いわゆるゲーム」にとらわれることから脱却することが、ますます重要になってきている。新しいムーブメントは、意外とこういった方向からじわりと押し寄せてくるのかもしれない。

ゲームクリエイターはゲームらしいゲームを誉めるが、実用ソフトはスルーする、というような姿勢はユーザー無視、市場無視の倣岸な態度です。麻野氏のように新しい流れ、より良い未来につながる流れを素直に肯定する人が増えた方がいいですね。


経営者が何をわめいても答えを下すのはユーザー

『FF3』が非常に良いスタートダッシュを切った模様。
DS版「FF3」発売初日で30万本を超える大ヒットに|忍之閻魔帳

発売初日だけで30万本を超える数字を叩き出し、市場を席巻している。
数字の割に消化率が低迷し、結果的に値崩れしてしまった
「FF12」と違い消化率も上々で、むしろ全く足りていない状態。
ゲームらしいゲームが低迷する中、DSでの「ファミコン時代の名作の復活」は1つの成功方程式なのでしょうね。『Newスーパーマリオ』もうまくファミコン世代の初代スーマリ経験者を取り込んでいました。かつてのファミコン世代がDSで任天堂ハードに戻ってきた、という市場特性と一致する結果です。
  • ファミコン世代の思い出に残っているため、話題性がつきやすく、認知されやすい。
  • 単純な移植よりも、リメイクや、懐かしさを適度にくすぐる新作の方が良い。
  • 映像大作主義である必要はまったくないが、絵は綺麗。(『Newマリオ』『FF3』ともDSにおける絵的な水準は高い)
  • 遊びやすくなっている。
  • 携帯ゲーム機で(かつての)据置ゲームクラスのゲーム。
PS2市場が急激に縮小しているため、ソフトメーカーにとってDS市場は砂漠のオアシスのようなもの。ファミコン時代のなつかし作品のリニューアルや新作投入が活発になるかもしれません。開発費の高い次世代据置ゲーム機に集中しすぎるのは危険で、携帯ゲーム機のラインナップを増やすべきというのが、昨今の常識的な経営判断です。実際、東京ゲームショウのプレイアブル出展タイトルを見ても、SCEの比率がかつてないほど高く、ソフトメーカーが及び腰なことがうかがえます(各社とも、XBOX360向けのタイトルと大差ない内容)。

さて、スクウェアエニックスといえば、経営のトップである和田社長が最近トンデモ発言を連発している事で知られています。プロセッサ性能至上主義が崩壊したにもかかわらず、プロセッサ性能を肯定する発言を連発。プロセッサ屋さんのイベントの席上とはいえ、時代、ユーザー、市場から目をそらした言葉の数々には、心あるゲーマーの人たちが大いに嘆いたものです。

しかし経営者が何を言ったところで、時代の趨勢は変わりません。プロセッサ性能至上主義をどれだけ礼賛しようとも、実際に売れるのはプロセッサ性能の低いDSのソフトです。ユーザーが判断し、ユーザーが選択し、ユーザーが結論を出す。『FF12』は評判が2分し、E3で『FF13』をPS3向けに発表して以降、株価と評判は下がりまくり。それでもまだユーザーはスクウェアエニックスという会社に期待しているわけです。だから正しい選択をした時には、激しくポジティブな反応をします。経営陣がズレた発言をしても、正しい方向はこちらじゃないかな?と導いてくれるのですね。

「据置→携帯」シフト、プロセッサ性能至上主義の崩壊、日本の変化が欧米にも拡大。こうした変化を素直に認めて、素直に経営し、素直に発言することが大切。ユーザーに背を向けず、市場の結果を正しく受け止めて、王道の経営に立ち返っていただきたいものです。


もはや何の言い訳も要らない

DSを中心にした新しい変化に対して、「そうは言っても、任天堂以外の会社は成功してない」「サードパーティのソフトが売れない」などとくだらない言い訳を並べて、変化から逃げている人たちがいます。実際は『たまごっち』がミリオンを突破していますから、女児向けの市場がとても大きいことは誰の目にも明らかでした。でも彼らは女児向けの市場を過小評価し、現実逃避の言い訳にしていました。しかし『FF3』の成功によって、彼らの言い訳はこっぱみじんに打ち砕かれました。

でもきっと彼らはまたも言い訳を探すのでしょう。「DS市場では任天堂以外のソフトは売れない」→たまごっちがミリオン突破→「たまごっちは普通のソフトとは違う。数に入らない」→『FF3』が成功→「FF3は・・・・」。次はどこへ逃げるんですか? いつまで逃げ続けるんですか?

Posted by amanoudume at 2006年08月26日 01:41 個別リンク
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コメント

>次はどこへ逃げるんですか? いつまで逃げ続けるんですか?

いつまでも逃げ続ければいいんじゃないですかね?

逃げ続けたところで出口のない砂漠をさまよっているわけですし、
そんな彼らに手を指し述べるほど市場は優しくないですから。

逃亡発言出来ているうちが華、そのうち誰からも相手にされなくなりますよ。

FF3は「PS版のファンがネームバリューだけで買った。指標にはならない」とかなんとか
言い出すんじゃないでしょうかw

FF3は売れるべくして売れたソフトでしょ。
仮にPS2ででても売れたと思いますよ。
「サードパーティのソフトが売れない」のではなくて
サードの本気ソフトがDSにやっと登場したというだけの話。

こんにちは

>プロセッサ性能至上主義が崩壊したにもかかわらず、プロセッサ性能を肯定する発言を連発。

少なくともプロセッサ性能を否定する人は居ないでしょう。
低くてもOK(妥協)というのは解りますが、低い方が良い(否定)というのは聞いたことがありません。

また、PCゲームに於いて、プロセッサ至上主義を掲げるのはメーカー側ではなくユーザー側であるという点で、PCゲームとコンシューマゲームでは根本的に異なります。

ミドルレンジCPU+オンボードGPUで済ませる人、ハイエンドCPU&GPUを追う人、個々の財布と要求によって様々ですから、性能が高くなって悪いところは欠片もないのです。

勿論、コンシューマゲーム機の場合はユーザーの意思に関係なくコストに跳ね返るので、必ずしも良いとはいえませんが(プロセッサ至上主義が崩壊したとされるのはこの辺にあるものと考えます)、今回はインテル(PCプロセッサ)の席ですし、実際に性能至上主義のユーザー・市場は存在しますから問題発言ではないでしょう。

次世代機である360とPS3のソフトのほとんどが画質向上でお茶を濁す中、前世代では製作が難しかったであろうソフトがぽつぽつ現れ始めました。

北米発の「テープルテニス」「テストドライブ」日本発の「デットライジング」「N3」この4つを取り上げて語るのには多少無理がありますが、
この北米発のソフトと日本発のソフトに違いがみて取れます。

欧米発のソフトは性能向上を新しい方向性にソフトを革新する事に使い日本発ソフトは性能向上を既存システムの延長上で
演出上の処理速度へ向けているという違いがあるように思います。

噛み砕くと、テーブルテニスはシンプルなスポーツをいかにリアルへ昇華させプレイ環境に新たな新鮮さを出そうよという方向性。
テストドライブはシームレスなオンラインプレイと2.0的なシステム構築に次世代パワーを割いてる。

かたやN3は、無想系システムの延長上でいかに多くの敵を表示し爽快感を高めるか的ないわば広い意味で絵の向上へ向けている。
デットライジングも血であったり、ゾンビの数であったりやはり演出的な絵の向上へ向けている。
(ほとんどもオブジェクトが武器になるってのは新しいですけどね)

今、欧米市場は(特に北米)はゲームバブルから衰退が始まりつつありながらも健全に新しい楽しさへの追求は怠らない事が見て取れるのですが、
日本発のソフトからは2つの例をみても判るように、一見新しそうな感じはあっても従来の延長的な発想のものしか現れてこない。

日本ではその慢性感が市場を冷えさせてしまい、飽きられたと。

ソフト制作の健全性が続きそれらソフトが売れるのであれば、過去のどのハードでも起こったソフト3本でいっきに普及する現象が
下り坂である北米の据置市場で起こりえるのではないかと。

でも、実際問題スクウェアエニックスは最初期からDSに大きく力を入れた
メーカーですし、和田社長はなんだかんだいって分かっているような気も。

和田社長自身の言動だけを見ると騙されてしまいますが、実際はDSやWiiに
非常に力を入れているわけですし。

> JON さん

はたして今のPS2市場で、DS版と同じぐらいの勢いで売れたかと
いうと、非常に疑問なわけです。

開発元がマトリックス(リメイクドラクエ5を手がけた所)でもあり、
クオリティは高いようですね。
実質的なプロデューサーが旧エニックス側の浅野智也氏(ハガレン等)
だったという点も、興味深いところです。スライムもりもり、DQM等の
ラインナップを見ても、旧エニックスの活躍が目立ちます。
エニックス側がDS路線、スクウェア側がプロセッサ性能至上主義という
理解も成り立ちそうです。旧スクウェアはいまだに古い考え方に染まって
いるのかもしれません。


> けい さん
そのような性能至上主義のPCユーザーはごく一部でしょう。
けいさんの言っている「PCユーザー」は4Gamerあたりの読者層の
ことですね。しかしハンゲームを楽しんでいるような層がその数倍、
数十倍と存在することを忘れてはいけません。とても視野の狭い
見解だと思います。

大多数のユーザーにとって性能は必要十分で、もっと他の楽しさを
求めています。それは、コンシューマーも、PCも変わりありません。
だからこそ、キャメロットのようなチャンレンジブルな会社がソフト
バンクと組んで、PCでゲームを展開しようとしているわけです。
古い常識、古い認識にとらわれないでいただきたい。

狭い定義の「PC」、狭い定義の「PCゲーマー」に捕らわれては、
大局を見失うだけです。「あって困ることは無い」などというのは
詭弁の極みです。

実際には性能が高い分、本体が大きくなったり、うるさくなったり、
熱くなったりするわけで、自宅のPCは小さく、静音に、というニーズは
むしろ大きくなっているわけですよね。

「性能が低い方が良い」という言い方をする人はいないでしょうが、
「小さい方がいい」とか「静かな方がいい」という人はたくさんいる
でしょう。ここは机上の空論や、現実の世界を無視した、都合の
いい議論をする場所ではありません。
リアルな議論をしたいと思います。


>whiteさん
非常に恣意的にソフトを選んでいる気がしますが? N3は実質的には
韓国のインフォグラムの制作です。水口氏のテイストもほとんど
感じられませんし、名前だけという理解が妥当でしょう。

日本に関して言えば、DSがとてもよく売れているので、革新的な
開発者がDSやWiiに続々集結している状況です。そうした流れに
背を向けた、性能厨みたいな開発者が作ったソフトを取り上げても、
次世代機を論じるのは難しいでしょう。

カジュアルに楽しめるゲームが必要という意識は、欧米にも存在します。
ロックスターの「テーブルテニス」はその意識をよく表しているので、
注目されているのでしょう。しかし冷静に見れば、グラフィックに凝ったり、
リアルにしなければいけない、というような強迫観念から脱却しきれない、
なんとも中途半端な企画です。欧米のゲーム開発者の意識の転換の
遅さ、決断力の無さを感じます。GTAのロックスターが卓球を・・・・
という驚きに引きずられて、冷静な評価を忘れてはいけないでしょう。

性能追求の不要なゲームでさえ、リアルにしていこうとする病気に
かかった、欧米のゲーム開発者が少し哀れです。
(とはいえ、ロックスターの「テーブルテニス」はE3での評判が
なかなか良かったようですね。)

それにしても、任天堂もE3で卓球を出展していたのは面白い符号です。
お手軽なスポーツというイメージは全世界共通なんですかね。
http://www.nindori.com/interview/150/150int_04.html
> E3で『ピンポン』のデモを出したんですけど、あれは『ピンポン』を
> 見せたかったわけじゃなくて、手元で「コンコン」鳴っているのを
> 聞かせたかったんです。でも、E3の会場はうるさいんであまり
> 聞こえなかったんですが(笑)。まぁ、『ピンポン』を商品化したとき
> には、ちゃんとラケットで「コンコン」って鳴っていますので。

まぁ宮本氏の発言のとおり、もし本当に商品化されるのであれば、
360の卓球とWiiの卓球を比較してみるのも、日米のゲームの
路線の違いが明確になって、面白そうです。

日本は健全なクリエイティブに突き動かされている大多数の人と
古い考えにしがみついてる人が分かれている状態。
欧米はクリエイティブな人でさえ、性能病という病気にかかっている
重症患者。というのがごく普通の、冷静な日米理解だと思いますね。


> makotoさん
> 和田社長はなんだかんだいって分かっているような気も。

まぁ任天堂の戦略や方向性に、賛同はしているんですけどね。
ちょっとコウモリすぎるのが経営者として、「英断」に欠けるのでは
ないかと感じますね。

DAKINIさんの解説でクリエイティブの大局観の理解が深まりました。
北米発で取り上げたソフトも良く考えれば今までの延長上にあるカテゴリーの中では新鮮さを感じるだけで、根本的な革新ではないですね。

やはり、性能向上によっての革新というのは前世代で限界に達してしまったのかな〜。
ソフトの重要性をもっとも理解しているであろう任天堂でさえGCで従来にない楽しさを提供できなかったのが、性能向上の限界を物語っているように感じます。

任天堂は、まさにそこに気が付いて
Wiiの性能を無理にあげようとしなかったのかな、とは思います。
まぁ、成功するにせよ失敗するにせよ、コンシューマーゲーム機における
コントローラーの進化はいつかは必要なことだったとは思いますしね。
私は、ゲーム機がどうというよりも、
テレビが平面で、真正面からしか使用できないものであるかぎり
画質や解像度の向上というのはゲーム機においては
もうそろそろ限界が迫ってると思います。
早すぎて失敗はしましたが、意外とWiiがヒットした次に
ヴァーチャルボーイのコンセプトが復活したりしたら面白いのですがw
携帯ゲーム機の要素も併せ持ち、よりゲームの世界に没頭でき、しかも操作が直感的・・・
二つを組み合わせると、なんか妙に未来的に感じるのは私だけでしょうかね?^^;

私は以前にDAKINIさんがおっしゃっていたように「意外と今のお手軽路線なゲームの泉はすぐに枯れてしまう」かもしれない、なんて思ってます。
と、いうのは80年代、ハリウッドでもいわゆる重厚長大映画は終焉を迎えた、という論調があったからです。
 歴史は輪廻する、と言いますが、料理でも毎日フルコースばかりでは飽きるのは当然、時折お茶漬けが食べたくなる。だけどお茶漬けばかり毎日では・・・という思考ですね。

 今、一斉に各メーカーがDSに群がっていますが、そこでも喰い合いが発生すればダメなところはダメのまま終わるのは当然です。ユーザーも飽きますし。

 重厚長大がいずれは復権するという気もします。それまで生き残れるメーカーは強いかと。
ですが、今の据え置きハードで復権するかは微妙ですが・・・(中国や韓国のようにPCに移行するかも?)

TOtoさんがコメントした内容が
そのまま次のコメントで再現
されてるんですよね。
本当にどこまで逃げ続ける気なんでしょうねか。

性能が重要である、あるにこした事は無い、というのは一面の事実です。
しかし、これは「プロセッサ至上主義」とイコールではないという事だと思います。

「性能」という言葉をプロセッサの処理能力、
あるいはポリゴンの表示能力あたりと直接
結びつける人は数多くいます。
パワー=性能は概念的に分かり易いですからね。
しかし性能というのは元来は、総合的な能力評価であるべきです。
電力消費が少ない、スペースを取らない、取り回しが便利だ・・・
あるいはゲーム機なら操作系が面白い、開発がしやすい、こういったものは全て性能です。
車に置き換えれば分かりやすいですが、
エンジン出力だけを性能と呼称して、
足回りの精密さ、燃費、居住性などを語らない、
(日本車など、まさにエンジン出力以外の性能で世界を席巻しているじゃないですか)
そういう歪さがゲームの性能論には見てとれます。
私なんかに言わせれば、DSがタッチペンと二画面とマイクを複合させた、この操作系の「性能」こそがプロセッサの処理能力の5倍や10倍など目じゃない性能進化ですよ。

仮にプロセッサにとって破格の処理能力が、省電力や省スペース、開発しやすさ、開発費用、それらの利点を消して余りあるほどなら、それはもはやはっきりと「そんな内容なら(処理能力は)低いほうがいい」と言ってしまえるのではないでしょうか。
少なくともビジネスとしては肯定できないでしょう。

もちろんどれほど開発費がかかっても、超高性能で凄い画像のゲームこそ全て、俺はついていくゼ!という人もいらっしゃるでしょう。
自分だってXBOXがメインのマイノリティーですからねw
しかし、それが市場として正しいかどうかは、言わずもがなの事なのです。

>か さん

周期的な側面は当然ありますから、いずれは復活するでしょうね。
もっとも、単純に軽い物一色、重厚長大一色、という事ではなくて、
もう少しバランスの取れたものになるとは思いますが。

> 私は以前にDAKINIさんがおっしゃっていたように

重厚長大が復活するというよりも、ストーリー系ゲームが元気に
なるというような見方をしています。別にムービー垂れ流しゲームが
礼賛されるようになる、とは書いた覚えはありませんし。

ボクが『脳トレ』などの非ストーリー系ゲームを取り上げる一方で、
同人ノベルゲーム、ライトノベル、といったストーリー系メディアを
紹介することもしているのは、ストーリー系ゲームが復活してくる
と確信しているからです。

ただ、今の所、旧来のストーリー系ゲームのフォーマットから脱却
できないゲームが多すぎます。それではもたないですよね。


> Mrbさん

崩壊したのは「プロセッサ性能至上主義」ですからね。
ただ、ゲーム業界はまだまだ成熟していませんし、和田氏も、文脈
的には「性能」=プロセッサ性能として語っています。大きな変化が
起きている時には、変化についていこうとする姿勢を「鈍らせる」
発言をすべきではありません。

色々な考え方がある、「プロセッサ性能」を求める人もいるなどという
言説は、単純に古い考え方の人たちに言い訳を与えるだけです。
本当に価値あるものならば、つらい時代も生き残るはずです。
性能厨な制作者たちには、「滅べばいいんじゃないの?」ぐらいの
厳しさをもって臨むべきでしょうね。

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