米澤穂信『氷菓』を今頃読んでみました。
千反田かわいいよ、千反田。
・・・・・・・。
・・・・・・・。
・・・・・・・違う、そうじゃない、これはそういう小説じゃない。
さわやか風味のちょっぴりほろ苦な青春ミステリですよ。
いわゆる日常系ミステリというやつ。
人が死ぬような事件はまったく起こりません。
何ごとにも積極的に関わろうとしない、灰色の「省エネ」少年、折木奉太郎は姉の命令で廃部寸前の古典部に入部することに。好奇心旺盛にして活動的、「わたし、気になります」が口癖のお嬢様、千反田に頼まれて、日常のちょっとした謎を解き明かしていきます。
いつのまにか密室になった教室の謎。毎週必ず借り出される本の謎。あるはずの文集をないと言い張る先輩の謎。そして古典部員たちはやがて、『氷菓』という名の文集に隠された33年前の事件の真相にたどり着きます。
廃部寸前の文科系クラブ、部室にたまる高校生、なぜか舞い込んでくる事件、・・・・。
・・・・・・・うあ。
『涼宮ハルヒ』といい、『氷菓』といい、ボクはこのフォーマットに弱い。
だからやっぱり千反田、かわいいと思っちゃうんですよ。
思わず、続編の『愚者のエンドロール』と『クドリャフカの順番 ―「十文字」事件』を注文しちゃいましたよ。
まあなんだ、本来なら無関係のはずの他人の事件に首を突っ込むような遠慮の無さは、世間からズレたお嬢様ぐらいしかあり得ない、ということなのかもしれませんが。
Posted by amanoudume at 2006年03月31日 01:04 個別リンク