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このサイトは、ゲーム開発、およびゲーム周辺の周辺技術や動向について日々考察し、毒舌的に物を書き続けることを通して、「ゲームの未来形」という大テーマに対して、何か考えを深められるといいなあ・・・・・・というサイトです。

2006年02月27日

中世の経済小説?『狼と香辛料』


電撃小説大賞の銀賞受賞作。狼神ホロと行商人ロレンスの二人旅。ある銀貨が値上がりするという噂を聞きつけたロレンスは、そのもうけ話に乗るのですが・・・・。中世を舞台にしたファンタジーに見せかけながら、中身は経済小説というのが新しい。したたかな商人同士の駆け引きや、教会の勢力が増していき人が伝説と決別しつつある中世の世界観もしっかり描けています。しかし一番の魅力は自分のことを「わっち」としゃべる賢狼ホロですが。

『お留守バンシー』『火目の巫女』、そして『狼と香辛料』。今回の電撃大賞は総じてレベルが高くて、基本的にハズレがありません。どれを買っても楽しめます。そのかわり衝撃の作品も無いんですけど。ライトノベル全体がそうなってきている感じがします。去年話題になった日日日にしても、その若さと複数の小説賞を受賞したことで注目を集めたものの、良くも悪くも異様に既存のライトノベルに順応しすぎてますし。驚くほど、新しいものを感じません。

そろそろ『次』のトリガーを押すことが大切だと思いますが。
それができる人もなかなかいないのかもしれません。有川浩も、まだ『図書館戦争』は読んでませんが、結局自衛隊小説のようですし。もはやネタですよね。なにを書いても自衛隊小説になるという。笑って受け止められるのも3冊までが限界。次はちょっと時間を置いて、新しいものを書かせないとダメなんですが、編集が作家を潰す実例になるかも?

新伝騎にしても、誰も信じてないでしょう。真顔で信じている人がいても中の人ぐらい。流れを生み出すには、複数の作家が続けて本を書かなければいけないわけで、小説専業でない奈須きのこ氏、竜騎士07氏を引っ張ってきている時点で無理があります。

まぁ娯楽の世界なんてのは、大ヒットする話が無いねえなんて言ってる時に突然出てくるもので。遠からず何か出てくるんじゃないか、っていう気はしてるんですけどね。アンテナの数を2倍にするような感じで見ています。精神論っぽくなりますが、無いと思われている時にこそ「金脈」はあるんですよね。

Posted by amanoudume at 2006年02月27日 18:06 個別リンク
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