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このサイトは、ゲーム開発、およびゲーム周辺の周辺技術や動向について日々考察し、毒舌的に物を書き続けることを通して、「ゲームの未来形」という大テーマに対して、何か考えを深められるといいなあ・・・・・・というサイトです。

2005年09月14日

真実を告げるメディア、隠すメディア

既存メディアが分裂
既得権の崩壊、既存メディアの崩壊がやたらと叫ばれる昨今ですが、いよいよ既存メディアの中にも分裂が起き始めているようです。 1つは今まで通り、スポンサーの顔色をうかがい、「公平」「中立」という建前のもと、明らかに劣った製品を持ち上げたり、すでに勝敗のついた競争を「互 角」「2強」などと印象操作するメディア。もう1つは、個人メディア同様に、素直に意見を書くことを第一とする勇気あるメディア。 元麻布春男の週刊PCホットライン 「Appleが作りあげたiPodのエコシステム」
ちょっと違和感を感じたのは、これを「2強の激突」と表現するメディアがかなりあることだ。筆者の個人的感覚では、現世代の決着はすでにAppleの勝利でついている。
非常に素直な感想で、おそらく「iPod nano」を手にした人の99%が同じ意見ではないでしょうか。元麻布氏といえば、2ch等で「提灯ライター」と揶揄されていたこともあった人物ですが、なんのなんの、いまや信頼の旗手として、すばらしい記事を執筆しておられます。

日経TechOn! 「Appleとソニー,どっちも驚いた」

ユーザーを引きつける製品を作る方法の1つは,驚きを与えることです。予想を超える製品が登場すれば,いやでも購買意欲をそそり
ます。その点で, Apple社の今回の発表は及第点を超えました。編集部では,早くもオンラインストアで「iPod
nano」を購入した記者がいるほどです。ソニーの発表はどうでしょうか。正直私は失望を覚えました。

BCNランキング 「iPod nanoが垂直発進、初登場1位で早くも市場塗り替える勢い」

短かった2強時代は終わり、再びアップルの一人舞台になるのか?
メーカー別の販売台数シェアを見てみると、このところiTMS効果によって40%台の販売シェアを回復していたアップルだが、nanoの発売で一気に
14ポイント以上も上乗せし急伸。60%に迫る勢いだ。一方一時20%を越えていた時期もあったソニーは、ほぼ10%と約半分にまでシェアを落とした。


「誰もが素直に感じたこと」をかけないメディア、そんなものは誰も信じない

つい最近まで、既存メディアの伝えるソニー像とネットの個人メディアが論じるソニー像には、大きな乖離がありました。
例えば、PSPの初期不良について、多くのゲームメディアは沈黙を守り通し、週刊誌を始めとする一部のメディアが真実を報道するのみでした。しかしそんな
もの無意味なわけです。既存のメディアがいくら口をつぐんだところで、すぐにブログが真実を暴きたて、あっという間に真実が伝わっていきました。
既存の大手メディアに属する人間は最初、ネットの個人メディアに反発しました。「責任が明確でないメディアなんて信用できない」などと、言っていました。しかし誰もが素直に感じたことをかけないメディア、そんなものを誰が信じますか? 
そこにはスポンサーとメディアしかいない。読者が不在なのです。そして今、既得権は急速に崩壊しつつあります。
今までのやり方にしがみつくか、それとも読者に信頼されるメディアを目指すか。その二者択一が突きつけられているのです。徐々にではありますが、信頼を第
一と考えるメディアが現れ始めています。大手ニュースサイトが続々と編集部員によるブログを立ち上げているのも、その一例でしょう。普通のニュース記事は
従来のやり方に近いスタンスを取り、ブログではより編集部員の顔が見える、「誰もが素直に感じたこと」を書いていく。
キャズムを越えつつあるアップル
最後に「iPod
nano」の現状についての個人ブログの記事を引用します。上であげた勇気ある既存メディアの記事と、ネット上での個人メディアの記事が同調していること
が、よくわかると思います。既存のメディアは分裂し、一部の勇気あるメディアは、個人メディアと共に「誰もが素直に感じたこと」を書く信頼性あふれるメ
ディアになりつつあります。なんとも喜ばしいことです。
デジモノに埋もれる日々 「店頭でもはっきりと感じられた、iPod nano の盛況ぶり」
iPod nanoの発売を聞きつけ、発売日から間もなく店頭に足を運ぶ人々がこれだけ居るのですから、iPodは完全にキャズムを越え、新しいステージに入ったと見て良いでしょう。

Life is beautiful 「アップルはnanoでキャズムを超えるか?」

このアップルの絶妙な一手により、フラッシュ型の携帯音楽端末の市場がキャズム(=アーリー・アダプターとアーリー・マジョリ
ティの間にある狭間)を超えて一気に立ち上がる可能性はとても高く、そうなれば、フラッシュメモリーの供給不足や一時的な価格高騰が起こる可能性も十分あ
り、フラッシュメモリーの安定的な供給ラインを確保出来ない中小メーカーが淘汰されて寡占化が進むこともほぼ確実である。

Posted by amanoudume at 2005年09月14日 12:05 個別リンク