PS3は映像と物理計算を重視した究極のオフラインゲーム機、そしてXBOX360はオンラインサービスを重視した究極のオンラインゲーム機。そういう認
識が急速に広がっています。それを裏づけるニュースが3つあります。
1.ゲーム開発者に広がる「オンラインならXBOX360」という認識今週のファミ通の坂口博信氏と田中弘道氏の対談を読むと、スクウェ
アエニックスのオンラインゲームの主力部隊であるFF11チームがかなりXBOX360寄りであることがうかがえます。PS3での展開については、明言は
さけたものの、「PS3については聞いてない」「全然知らない」という言葉から、推して知るべしでしょう。
また田中氏は、XBOX360ではソフトメーカー各社がオンラインゲームをどんどん作る、と期待感にみちたコメントをしており、オンラインゲーム開発者の
XBOX360への熱い思いがストレートに伝わってきます。ソニーが薄型PS2でHDD非対応にしたことで、「FF11」はソニーに背中から切りつけられ
た形。そういう裏切りを平然と行うようでは、オンラインゲーム開発者からの信頼は得られないでしょうね。
2.ミドルウェアで示される「PS3はオフラインゲーム重視、オンラインゲーム軽視」の姿勢
ソニーはPS2でのオンライン戦略の失敗から、PS3ではオンライン戦略に消極的な姿勢を示しています。PS3の国内初公開となるPS Meeting 2005で
も、ソニーはPS3のオンライン戦略について言及しませんでした。
もっとも熱烈にアピールしていたのは、開発環境が良くなるという点。SNシステムズの買収や、Epic
GamesやHavokとの提携など、発表内容は非常に充実しています。「劣悪」といわれたPS2と比べて、大幅な改善といえます。
PS3とXBOX360はともに開発環境が良く、PCベースの技術を多く取り入れていますから、ソフトメーカー各社のマルチプラットフォーム化はますます
進むでしょう。その結果、PSシリーズでしか遊べなかったタイトルがXBOX360でも遊べるようになり、PSでなければいけない理由が大幅に減じてしま
うのは皮肉なことです。結果的にソニーは苦しくなるでしょうね。例えば、GCからPS2に帰ってきた「バイオハザード」にしても、「5」はPS3と
XBOX360の両方に展開されます。(参考:次世代で加速するマルチプラットフォーム)
ちょっと気になるのはツール群のリリースされる時期。コーエーも、バンダイ(ベック)も、どちらも発表映像はライブラリを使わずに制作していると明言していますから、ライブラリの準備が遅れている可能性はあります。開発環境の改善が第1弾ソフトにどの程度間に合うか。
「機動戦士ガンダム」のリアルタイムデモが公開された。このデモはバンダイにコンテンツを供給している株式会社べックがPS3開発ライブラリを使わず、自社製ライブラリで制作したもの。
もう1つのデモ映像はコーエーの作品。もちろんリアルタイムレンダリング映像なのだが、開発ツールは制作時間の都合上コーエーの自社ツールを用いたという。
マイクロソフトの決算が発表され、赤字、お荷物と揶揄されていたXBOX部門がしっかり利益をあげていることが明らかになりました。
そしてもう1つが22%の伸びを実現したXbox関連のビジネスで、Xbox本体の出荷数が記録を達成し、Xbox Liveの契約者数が倍増するなど、今年末の次世代ゲーム機「Xbox 360」発売に向けた下地が出来つつある。XBOX