最近、出版社やコンテンツ配信ベンダのネット小説への関心が高まっているのを感じます。
ヤフーが文学賞を設立。第1回の応募は7月14日〜9月30日で、「あした」をテーマにした未発表の小説が対象。長編でもなく、短編でもなく、6000字(原稿用紙15枚)〜8000字(20枚)と長めのショートショートです。
まず出版関係者などからなる選考委員会が10作品を選び、特設サイトで11月中旬〜12月中旬まで一般公開して、ネットで投票してもらう。最高得票作品に「Yahoo!JAPAN賞」(賞金20万円)をおくるほか、作家の石田衣良氏が「選考委員特別賞」(同)を選ぶ。発表は06年1月で、受賞作は小学館の文芸誌「きらら」にも掲載される。小学館の「きらら」といえば、ケータイサイト「モバイル☆きらら」にて、500字〜1000字のショートショートを毎月、募集しています。携帯電話の画面は現状では、あまり長い文章を読むのに適さないこともあり、ケータイ小説の公募ではショートショートが対象になることが非常に多いです。
プロの作家が小説を掲載する場合には、大きな作品を30話〜50話に分けて、毎日掲載することが多いです。その場合は、1話あたり2000字(原稿用紙5枚)程度になります。新聞小説に近い感覚でしょうか。ただ新聞小説は1年ぐらい続きますが、さすがにそこまではひっぱらず1ヶ月〜2ヶ月程度ですね。
ネット小説、ケータイ小説に注目が集まる理由は、
○携帯電話が電子書籍のプラットフォームとして、有望になってきた
○若いケータイ世代の関心を引き寄せられるという期待感がある
○ケータイ小説における「Deep Love」の成功や、2chから生まれた
「電車男」の成功が後押し? (「電車男」は成立のしかたが特殊ですが)
といった理由が挙げられます。
関連:
○ITmedia 「ケータイ小説の「女王」が企業から注目される理由」
○ITmedia 「“携帯+書籍”〜KDDIの狙い」
○ケーススタディ:ケータイ小説「Deep Love」