次世代ゲーム機はどれもワイヤレスコントローラを採用しますが、ボクはふだんゲームを遊ぶ時に使ったことがないんで、どれぐらいニーズがあるものなのか、正直あまり実感がないんですよね。で、実際の製品スペックを見てみました。
Game Watch:「ワイヤレスアナ振2ターボ」をチェック!! (PS2)
GC用ワイヤレスコントローラ「ウェブバード」製品紹介 (GC)
大体バッテリーが100時間、重さは約210〜220g程度で、乾電池とあわせて260g程度。価格は4000〜4500円程度。コードが無くなる、寝転がりながら遊びやすい(実際遊ぶか?)という利点はあるものの、電池の分だけコントローラが重くなる、電池の長さが心配、といった欠点があります。また振動が弱くなる懸念があるものの、良し悪しの判断は人によるでしょう。
一番気になるのは、コントローラの値段(コスト)がさらに高くなるという点。コントローラにアナログスティックと振動機能が付くようになってコントローラのコストは上昇しました。その結果、昔は標準で2個のコントローラが入っていたのに、今では1個しか入っていないのが当たり前です。買い足さない限り、対戦して遊ぶことができなくなったわけです。買い足すにしてもコントローラ1個あたりの値段が上がったので、敷居が少し高くなりました。
ワイヤレスコントローラになるとさらに値段が上がります。例えば、GCのコントローラを見ても価格が上がっているのがわかると思います。
HORI デジタルコントローラ ブラック(デジタルキーのみ) 1500円
ホリパッドキューブ クリアブラック(アナログ+振動) 2500円
純正ワイヤレスコントローラ「ウェブバード」(ワイヤレス) 4500円
標準で1個しかコントローラが付いてこないとして、4人で遊ぶにはいくらかかるか。
デジタルコントローラ 1500円×3= 4500円
アナログコントローラ 2500円×3= 7500円
ワイヤレスコントローラ 4500円×3=13500円
ゲーム機のコントローラはこれまで、高機能化&高価格化の流れをたどってきました。その結果、TVの前に集まって、多人数で遊ぶ環境をつくるための敷居が上がっているわけです。(とはいえ、最近の子供は自分のコントローラを持って友達の家に集まったりするようですね)
デメリットばかり取り上げてしまいましたが、一方でワイヤレスにするとコントローラの個数を増やしやすいというメリットもあります。PS3はBluetoothで最大7個まで対応します。PSシリーズではマルチタップを使わないかぎり4人対戦のゲームを遊べないという悪環境でしたから、これは良いこと。
また7個までというなら、個人的に主張してる「祖父母・両親・子供の家族6人」のゲームも作りやすいでしょう。高齢者向けの市場開拓は娯楽にたずさわる誰もが意識していることでしょう。孫と子供が遊びにくる時のために、一緒に遊べるゲームとゲーム機本体を買ってもらう、というのも視野に入ってきます。(もちろんコントローラの個数以上に困難なことが山積みです。3世代が一緒に遊べるゲームの難易度の取りかた、今の高齢者はゲーム機に親しみのない世代ということ、今のコントローラは重い、・・・・。)
高齢者向け云々は置いといても、高解像度が前提になれば、画面内の情報量が増えますから、画面内に表示される「プレイヤーの情報」を増やしやすくなります。現在は2〜4人対戦のゲームが大半ですが、6人対戦、8人対戦というより多人数のゲームも増えるかもしれません。そういう状況にもワイヤレスの方が対応しやすいです。(もっとも次世代機ではHD対応はあっても、HD前提にはならないですから、次々世代の話になるかもしれませんが)
ゲーム的に見たワイヤレスコントローラ化の流れは、「敷居は上がるけど、キャパシティが増える」という結論になりそうです。
ゲーム的に見ると、微妙な気が少しするワイヤレスコントローラですが、AV機器としてのゲーム機を考えれば、利点が多いですね。ゲーム機本体はテレビの横(縦置き)に置くか、ラック(横置き)に入れてしまうと考えると、本体とコントローラがコードで繋がれてると不便ですし、片づけるのも面倒。遊ぶ環境の見栄えの良さでいえば、ワイヤレスのほうが断然優れています。
Posted by amanoudume at 2005年05月31日 00:10 個別リンク