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このサイトは、ゲーム開発、およびゲーム周辺の周辺技術や動向について日々考察し、毒舌的に物を書き続けることを通して、「ゲームの未来形」という大テーマに対して、何か考えを深められるといいなあ・・・・・・というサイトです。

2006年12月02日

コンシューマーギャルゲーの黄昏

まぁとっくの昔に「黄昏」の時代でしたが。
コンシューマー専門のギャルゲーメーカーであるキッドが倒産したそうです。
キッド:負債額約5億3000万円、自己破産申請へ
『メモリーズオフ』『infinity』シリーズなど、コンシューマーのみで美少女ゲームを発売してきた数少ないメーカーでしたが、コンシューマーギャルゲー市場がPC美少女ゲーム市場よりはるかに小さくなった現在、ついに経営が耐えきれなくなったのでしょうか。

シナリオライターの打越鋼太郎氏、中澤工氏、またゼロサムにて『水の旋律』をコミック連載している如月芳規氏のブログで、今回の件についてコメントが出ています。

シナリオライターの打越鋼太郎氏によれば、inifinityシリーズ最新作『12RIVEN』は何らかの形で必ず出るとのこと。とりあえずシリーズのファンは少し安心できそうです。

中心ユーザーの年齢が上昇している今、PC美少女ゲーム市場を無視しては商売ができなくなっているのは確かでしょう。CD-ROM全盛期には、コンシューマーのギャルゲー市場も盛り上がったものですが、結局はPCに吸収されてしまいましたね。

キッド作品の版権がどうなるかはわかりませんが、どこかの会社が買い取って続くにしても、今後はコンシューマー版に加えて、PC18禁バージョンも発売されるようになるかもしれません。PC18禁美少女ゲーム市場とコンシューマー市場の両方で発売されるのは当たり前になっていますし、『ToHeart2』のようにコンシューマー版を先に発売し、その後PC18禁バージョンを発売するケースも出てきています。また今年に入って、オーガストがコンシューマーブランド「ARIA」を立ち上げるなど、有力メーカーが自らコンシューマー移植を手がける動きも強まっています。

市場の競争が厳しくなったため、1タイトルあたりの収益を最大化しようとする動きは、より強まるでしょう。実際、アクアプラスもPS2『To Heart2』をPS2、PCと発売し、さらに『ToHeart2 Another Days』を発表しています。Navelにしても、『Shuffle!』の外伝『Tick! Tack!』を出したら、さらに外伝をもう1作(『Really? Really!』)発売するなど、ヒット商品の派生作品を続ける傾向が顕著になっています。


美少女ゲームは市場的にも、話題的にも、PC18禁ゲームを中心に回っています。以前も書いたとおりPSPはエロゲー解禁したほうがいいです。PSPは美少女ゲーム(エロゲーの移植)がそこそこリリースされているものの、吸引力が弱い。中高生の背伸びアイテム需要とこっそりエロ需要で売れているのだし、合理的な判断だと思いますね。

ソフトメーカーがDSにシフトしている現状では、ソフトラインナップの挽回は難しいです。PS3のタイトル不足が指摘される中、SCE自身にはPSPのタイトルをテコ入れしている余裕はないでしょう。実際、年末商戦が始まってもこの有り様(11月20日〜11月26日週間販売)です。覚悟を決めて、かなり思い切った手を打たないと、400万台のPSPの稼働率がどんどん落ちていくだけです。

PS1のソフトがPSPで遊べる件も、PS3を介さなければダウンロードできない時点で、敷居が高すぎて効果が無いでしょう。体験版配布の時は、PCで落としてメモステに書き込めば、起動できたはず。任天堂のGCの連動商法と同じく、無理やり絡ませたサービスは未来が見えています。

Posted by amanoudume at 2006年12月02日 23:18 個別リンク
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